シャンパンに合う食べ物とは? |
世界中には、発砲性のワインがいろいろと作られています。フランスではシャンパンやリムー、イタリアではプロセッコ、そしてスペインではカヴァなどいろいろな味わいのあるものがあります。こうした発砲性のワインを総称してこのページではシャンパンと呼ぶことにします。今回は、このシャンパンを美味しく飲む時に合う食べ物を考えたいと思います。 |
上に大きな写真がありますので、もうお分かりかと思いますが、シャンパンに合う食べ物といえば、ぶどうなどの果物が一番だと思います。シャンパンと原材料が同じなので当たり前といえば当たり前なのですが、意外と盲点かもしれません。といいますのも日本では、何故か「ワインにはチーズ。」、「チーズにはワイン。」みたいな事が言われがちだからです。また、シャンパンをレストランで飲んでも、一緒にぶどうを出してくれる店は少ないと思います。ぜひ、一度ご自宅でシャンパンを飲まれる時には、おいしい果物を揃えてお楽しみください。とてもおいしいですから。 |
まず、一口シャンパンを飲み、味わいを楽しみます。うーん、今日もおいしいです。(2日経った後のプロセッコですが、見事に泡がたくさん立っています。)そして、おもむろにぶどうを一つ口に入れます。するとこの二つがつながり、最後はぶどうの甘さで大満足のフィニッシュになります。 |
今は9月。北海道では、秋の味覚の果物がいろいろと出てきています。桃や梨、そしてりんごももシャンパンには良く合います。水分も豊富で酸味と甘みのバランスがいいからだと思います。逆にメロンやレモンなどは味や酸味が強すぎてシャンパンに合わせるのが難しいと思います。(シャンパンにオレンジジュースを搾ったミモザという飲み物もありますが、高品質のシャンパンならもったいないのでしません。それはシャンパンの持つ独自の風味を最大限楽しみたいからです。焼酎をレモンで割るような感じがしてどうも馴染めません。)シャンパンを飲み、そしてフルーツを食べますが、この時にチーズも一緒に或いは代わる代わる食べてもおいしいです。シャンパンと果物がある場合、それに合うチーズは余り味の濃いウォッシュやブルーを避け、穏やかな風味のセミハード、例えばエメンタールやアジアゴなどを、また穏やかな風味の青かびでは、ゴルゴンゾラ・ドルチェなどがシャンパンと果物とチーズの三者を上手にまとめてくれると思います。 |
最後におまけの話しを一つ。今年の4月、チーズマーケットで現在輸入しているイタリアのプロセッコのメーカーの社長さんヴィニタリーで会った時の会話の中でこんなやり取りがありました。私達が「スパークリングワイン」と口にしたところ、とても嫌な顔をされました。彼曰く、「スパークリングワインは、炭酸ガスを人工的にワインに混ぜたような飲み物で、私達が伝統的製法で完成させるこのプロセッコと一緒にしないで欲しい。」とおっしゃっていました。なるほど、確かにこのプロセッコと一般的なスパークリングワインは全然違います。今あるこのプロセッコは、栓を抜いて飲み残したものを栓をしないで冷蔵庫に入れておいても、翌日や翌々日に泡がしっかりと出てくるのです。今回ノルマンディー地方で農家が作られたいろいろなシードルを飲んだ時も、翌朝までそのまま部屋に置いてあったシードルも再びグラスに注ぐと、開けたてのように泡が豊かに出てきてとても驚きました。つまり、人工的な炭酸ガスの泡を封入した「何ちゃって。」ではなく、ゆっくりと時間をかけてビンの中で発酵させて出来た炭酸ガスなので、より気が抜けにくいようです。彼らのこの聞き逃さない姿勢や言葉から、本当に誇りを持ってこのプロセッコを作っていらっしゃるのだなぁと感じました。 |
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