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水牛モッツァレラのチーズの作り方(ソルティング編)



10月中旬(2005年)にローマの南にある水牛のミルクで作るモッツァレラのチーズ工場に取材に行きました。5回目の今日は、モッツァレラの作り方の工程の一つ、ソルティングについてです。


1.モッツァレラが球形の形になり、塩水の中に落ちていきます。塩水のプールは、とても長く約10mほどありました。

ローラーが回転しながらモッツァレラを吐き出しています。ずっと見ていても飽きない光景でした。

2.作った順にモッツァレラが塩水のプールの中で浮いていますが、それを漬けた時間で仕切りを付けて分類しています。

長い塩水プールの途中に仕切りを付ける職人さん。

3.下の写真のように仕分けた塩水のプールの全体を改めて見直すとモッツァレラの様子が違っていることに気が付きました。写真の向こう側がモッツァレラが出来た機械がある方向です。

プールは2列あります。一方でソルティングを行なっている間に、別のレーンを使い、新しくモッツァレラを生産して、塩水中にモッツァレラをぽとぽと落としていきます。

4.下の写真の左が出来立てのモッツァレラです。中が塩水に10分ぐらい漬けたモッツァレラです。そして、右端のモッツァレラは50分ぐらい経過したもです。(全部で約一時間塩水に漬けるそうです。)さて、ここで問題です。この3つのモッツァレラを見るとその様子がそれぞれ違いますが、それは何でしょうか?

出来て10分ぐらい塩水に漬かったモッツァレラ。塩水中で30分ぐらい経ったモッツァレラ。50分ぐらい経ったモッツァレラ。まもなく塩水から取り出されます。



5.正解はモッツァレラの塩水に対する沈み方が違うことです。左から右へと塩水に漬けている時間が経つ事で、モッツァレラが塩水を吸って重くなり、次第に塩水に沈んでいくのです。右端にあるモッツァレラは数が少ないのでは無くて、そのほとんどのモッツァレラが塩水中に沈んでいて見えないのです。つまり、モッツァレラのソルティングは、この塩水プールでのモッツァレラの沈み具合を見ることで完了したかどうかが分かるのです。左と中央の写真をよく見ると、モッツァレラが水面に顔を出している面積が違うことが分かると思います。左は広く、中央のモッツァレラはほんの少しだけ水面から顔を出しているぐらいですね。



次回は、モッツァレラをケースに入れる様子をお伝えします。






・第1話;モッツァレラの食べ方に戻る。


・第2話;水牛のミルクのモッツァレラチーズ工場に戻る。


・第3話;水牛のミルクのモッツァレラの作り方1に戻る。


・第4話;水牛のミルクのモッツァレラの作り方2に戻る。



水牛モッツァレラのチーズの作り方(ソルティング編)