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リヴァロAOCの作り方3−カードを型枠に入れて整形。(フランス・ノルマンディー地方)



今回は前回に引き続きのお話しです。容器から流れ出したカードを型枠に入れる作業までのお話しです。これが終わるとリヴァロチーズの形が出来上がります。



(はじめに)  下の写真はチーズ工場の最初の部屋を上から見た図を表しているモニターです。この部屋は、”ミルクからカードを型枠に入れるまで。”の工程を行なう所です。今回からこの工程を3回に渡って詳しく解説しますが、その際によく理解できるようにする為に、随時下の写真の中のどの位置で行なわれているかを近い番号(1から7番まで)で示して分かるようにしてます。この1番から7番の順にリヴァロチーズの作り方の解説を進めていきます。

 

モニターで全ての容器の状態がわかります。

 

今回は、上の6番から7番までのお話です。



3本のレールに乗ってカードが滑り落ちてきました。

 

1.容器からカードが流れてきました。予め流れてくる位置に置いていた24個のリヴァロの型枠にカードが注がれます。

時間が経つとカード同士がくっついて固まるので、素早く24個の穴にカードをへらで落とします。

 

2.大きな定規のようなへらで、全ての型枠にカードが同じ量ずつ入るように均します。

ほぼきれいにカードが型枠に入りました。

 

3.カードを入れる量は、高さにしてリヴァロチーズの約5倍です。この後の工程でどんどん水分が抜けて、本来のリヴァロの重さと高さになります。

軽く持ち上げているようですが、実際はとても重かったです。

 

4.均し終えると、上に置いてあったアルミ製の枠を外します。

写真の右方向が作業の進行方向です。

 

5.もう一度、それぞれの型枠に入ったカードの高さを調べ、カードの大きさや全体の様子を目で確認します。

まだリヴァロとは呼べない状態です。

 

6.これが12個がワンセットで繋がっている型枠です。カードはマシュマロのようにぷりぷりして柔らかそうです。表面はでこぼこになっています。

優れものの機械です。上下から型枠を挟んで回転します。

 

7.この12個のままでこの機械に通します。すると機械の中で型枠を上下で固定して180度回転します。さっきまで底にあったカードが上にきます。

よく見ると8分目の高さの所にアジャスターが付いているのが見えます。この部分を外してから、12個ずつ積み重ねます。

 

8.写真のような感じで、カード自体の重みでさっきまで底だったカードの表面は、きれいな平らになっていることが分かります。

台車つきなので、簡単に運ぶことが出来ます。

 

9.二人の職人さんが、この12個のリヴァロを持ち上げて、重ねていきます。たまったら写真のようにして、熟成庫に運び入れます。



リヴァロAOCの作り方3−カードを型枠に入れて整形。(フランス・ノルマンディー地方)