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パッキングされる水牛モッツァレラのチーズ



10月中旬(2005年)にローマの南にある水牛のミルクで作るモッツァレラのチーズ工場に取材に行きました。6回目の今日は、モッツァレラの作り方の最後の工程、パッキング(包装)についてです。



1.長いモッツァレラの塩水プールの最後で、かごを使い”ポッコンチーニ”という一口大の水牛のモッツァレラをすくいとります。それを手さげのバケツに入れて作業台に運びます。


働く姿は美しいです。みなさんお化粧なしで働いています。でも、美しいです。

2.作業台にモッツァレラを入れるためのカップを並べて、その中に塩水を注いでおきます。


モッツァレラを入れる前にカップに塩水を入れておきます。

3.先ほどプールからモッツァレラをすくってバケツで運んできた職人さんが、カップにモッツァレラを素手で入れていきます。モッツァレラに触る方は、ここ部署では2人いらっしゃいました。


アイコンタクトで黙々と作業を行ないます。おしゃべりはありません。

4.つまり、モッツァレラをカップに入れる方とそれにふたをしたり、カップを運んだりする人とは分けられています。黄色いゴム手袋をしている方は、モッツァレラに触りません。ふたを閉めて、箱に入れる作業だけを行ないます。(ふたを手で閉めているとは思っていなかったので、驚きました。)


モッツァレラをカップに入れる方、それにふたをする方。役目がきちんとありました。

5.作業中は、とても静かでした。作業をする音だけが聞こえます。もちろん誰もしゃべりながら仕事をする人はいません。2月に訪問した問題のあるモンドールの工場(残念ながら日本にも輸入されています。)とは大きな違いです。細かいことをきちんと守って行くことが高品質の食品を作り上げる上でとても大切な事だと再認識しました。


ポッコンチーニは、チェリーの様な大きさの一口サイズのモッツァレラです。

6.このモッツァレラは今回(11月2005)から札幌の数件のイタリアンレストランさんで使って頂ける事になりました。切らずにそのままサラダに使えるので、モッツァレラの中に含まれる甘みのあるミルク分が流れ出ないので、より美味しいとの評価を頂いております。


チーズマーケットでも11月から発売します。


7.8個ずつ箱に入れられ、冷蔵庫で保管されます。この工場で作られたモッツァレラには、本当に美味しくて脱帽でした。これまで数々のチーズ工場を見てきて思うことは、機械化(ハイテク)と人の手による作業(ローテク)とのバランスがいい工場のチーズは、美味しいなぁということです。これにつきましては、別の機会にまとめて報告したいと思います。



パッキングされる水牛モッツァレラのチーズ