| 生乳で作られるチーズを買う理由 | 
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| 1.衛生的、高品質なミルクであることを示している。 | 
| 2.より安全であること。最も自然に近いミルクである。 | 
| 3.風味が豊かなチーズができる。 | 
| 4.ミルクの中で生きていた有益な乳酸菌がチーズの中でも生きている。 | 
| はじめに私たちチーズマーケットが、殺菌乳と生乳のチーズをどのように見分けるのかをご説明します。まず、上の写真をご覧下さい。 | 
| これは、私たちがフランスからチーズを輸入する時に必要な衛生証明書というものの一部です。これから輸入する全てのチーズの様々なデータが記載されています。例えばリステリア菌などの細菌類などに対して陰性であることなどです。こうした食品の品質の安全性についてはメーカー任せではなくフランス政府の公的検査機関が検査を行い、このチーズの品質が良好であることを証明する書類を発行するのです。(輸入のたびに毎回検査してその証明書が必要です。)さて、この写真の内容ですが、左からCEE番号、チーズ名、そして右側に×が左右どちらかに打たれています。何の意味なのかお分かりでしょうか?・・・。 | 
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| 実はこれがこのチーズが殺菌されたミルクから作られたチーズなのか無殺菌乳のミルクから作られたのかを示すサインなのです。 | 
| 下の拡大図をご覧下さい。左の「POSITIF」に×があるのが、殺菌をしていない、つまり生乳のミルクで作られたチーズであることを示しています。上の写真で一番下にあるチーズは、「COEUR BOUGAULT」(ブーゴーさんのチーズ)とあります。今フランスのやぎのチーズで、最も美味しいと思われる小さな農家製のチーズです。このチーズもこの表から生乳であることが分かります。 | 
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| 右の写真は、やぎのミルクを搾るところです。(右側の一段高いところにやぎたちが画面奥からやって来て、ゲージに頭を突っ込んでえさを食べる間に搾乳します。)ブーゴーさんの後ろに円柱のステンレスタンクが見えます。この搾乳室の左となりが店長の美奈子がいるチーズ加工室です。ミルクが壁一枚のたった1メートルの長さのパイプを通って流れてくるです。これをどう感じられますか? | 
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| 「やぎを育て、ミルクを搾り、同じ場所でチーズを作る。」これ以上に素晴らしいチーズ作りの環境があるでしょうか? つまり、生乳でチーズが作られているという事自体が、とても素晴らしい環境で作られている事の一つの証でもあるのです。当たり前ですが、本来ミルクは殺菌しなくても飲めるのものです。(もちろん子やぎもそのまま飲みます。)人間もそのまま飲んでも安全なのです。しかし、現代では長く日持ちさせないと遠くの消費地まで流通させられないなどの事情で殺菌を行っているだけなのです。 | 
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| こうしたことから大手がどうして生乳のチーズを作れないか納得できます。つまり、彼らはミルクをいろいろな所から買うだけなので、チーズを作る場所とミルクを搾る場所が遠く離れた別々だからなのです。ミルクを時間をかけて輸送しなければならない。途中で空気中の菌などが増殖しないように、またタンク車に移したあとでミルクが劣化しないようにと、高温殺菌したり、・・・・・と本来しなくてもいい余計なことをしなくてはならないのです。「自然のおいしさ!」なんて宣伝は盛んですが、もはやそんなチーズがブーゴーさんのチーズより美味しいはずがないのです。彼らがやっている事は、とことんおいしいチーズを追求することではなく、「一度に大量にどかっと作る事」が目的なのです。こうした大手のチーズとブーゴーさんのチーズとでは、生まれる前からもう別々の道を歩んでいる事がお分かり頂けると思います。 | 
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| チーズマーケットで扱うフランス産のチーズが生乳かどうかの一覧表は、こちらでご案内しています。プロセスチーズや殺菌乳のチーズに舌が慣れきった方には、初めは味の濃厚さに戸惑うかもしれませんが、食べるにつけ、徐々にその味の奥深さに驚き、生乳チーズの素晴らしさに気が付かれる事と思います。 | 
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