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スーマントランになるお乳を出す牛は、干草を早く食べたがっています(フランス・ブルゴーニュ地方)



3月(2006)にスーマントラン村にチーズ農家を取材に行きました。今回はその時の牛舎での牛の行動の一つをご紹介します。

北海道でも見かける干草をロールにした餌を牛舎にいる牛に与える時には、下の写真のように人間がロールを手で押して転がしながら、広げて行きます。右側の列は既に食事中ですが、左側にいる牛はこれからです。一頭だけ柵(さく)から顔を出して様子を見ています。でも、まだ草を食べていません。

干草のロールを牛が食べやすいように柵(さく)の近くに広げます。

ところが、次の瞬間、あちこちの柵から頭を出して一斉に草を食べ始めました。そうなんです、牛って動作が遅いような印象があるかも知れませんが、意外と素早く動くのです。下の写真のようにお兄さんが目の前を過ぎ去ると途端に食べ始めるのでした。

お兄さんが過ぎるやいなや、さっそく首を出しで食べ始めます。待ってました!という感じです。

食べながら、近くにある草をあごでしゃくって引き寄せたりして、草を自分の口の近くに集めたりもします。草の他に大好きなビート(さとう大根)があると、もう大変です。隣の柵から顔を出して横取りしようとする牛をけん制しながら、ビートを取られない様に常に口の近くの置いて食べる牛など、・・・。じっくりと観察していると、いろいろな事が分かりとても面白いです。日頃の経験から餌がいつ頃、何処から来るのかも覚えている節があり、有利なポジション取りをしようと他の牛に先駆けて行動する牛もいました。このスーマントランの牛舎も、天井がとても高くて、また自然の光もたくさん取り入れる設計になっていてとても明るくて臭くない衛生的な牛舎でした。


スーマントランになるお乳を出す牛は、干草を早く食べたがっています(フランス・ブルゴーニュ地方)