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ロックフォールに使う羊乳の搾り方(ロックフォール・カルル社の契約農家にて)



このコーナーは、チーズマーケットで輸入している数社あるロックフォールの中から2005年6月に取材に行きました南フランスの現地チーズ工場などについて写真と共にお伝えしています。今回は、ロックフォール・カルル社のチーズ工場から歩いて行ける同じ田舎町で、羊を飼っている農家の搾乳場での羊のミルクの絞り方をご覧頂きます。それでは、ユーモラスな搾乳の方法をご覧下さい。



ロックフォール・カルル社のチーズ工場は、ここMartrinという名の山あいの小さな町にあります。

 

1.真ん中の低い通路には作業する方が立ち、左右の2列に並んだ羊の後ろ足のほうから乳首に吸引機を取り付けていきます。おっと、右の列に羊が入ってきましたね。

自然の光が差し込みとても明るい搾乳場でした。

 

2.奥のほうから順々に羊が並びます。お目当ては美味しい餌が入った木箱で、すぐにみな顔を突っ込んで音を立てながら食べています。

毛を刈り取ったばかりなのかどの羊もさっぱりとしています。

 

3.この一列で24頭分の搾乳が出来ます。左右二列あるので、一度に48頭の搾乳が出来ます。あと2,3頭が自分にえさ箱を探しています。サバティエさんの息子さん(40歳)が羊を誘導して全ての羊が収まりました。

「バックオーライ」の合図も無く、突然に音も無く動く装置ですが、どの羊さんも慣れています。

 

4.すると何ということでしょうか。えさ箱ごとゲージ全体が1mほどバックしたではありませんか。それに合わせ羊は顔を箱に入れたままで、器用に足を動かしバックしています。こうすることで、中央の通路側に羊を寄せることが出来たので、手が乳房に届きやすく搾乳が楽になるのです。

目の前にあるおいしい小麦の餌に皆夢中といったところです。

 

5.この仕掛けがどうなっているのかを見てみると、写真のようにえさ箱つきゲージの下には小さなタイヤが4つ付いていました。牛だったら大きくて無理ですが、羊ややぎですと可能なようです。

48頭も居るのにとても静かです。鳴いたりする羊もいません。

 

6.これで左右全ての羊の乳首に吸引機を付けることができました。とはいいましても吸引機は一列当たり12個しかないので、隣同士の二頭分に吸引機を交互につけていました。

羊の乳房は2個あります。ミルクを搾ったあとは小さくなります。

 

7.この搾乳の時には羊の健康状態も確かめます。骨折していないか、病気はないか、怪我をしていないか、歩き方などから分かるそうです。また、妊娠しているかやお乳の出が良くなかったりした場合も記録して、それを背中にマーカーで印を付けたりします。一日2回の搾乳があるので、常に全ての羊の健康状態が把握できるそうです。

いいもん食べてるなぁー、ロックフォールチーズのミルクを出す羊さん。これを見て私もおいしいものを食べようと思いました。

 

8.最後に、これが羊が食べていた餌です。何と小麦ではありませんか。オリーブオイルを付けたいくらい美味しいバゲットが焼けそうな立派な小麦です。いいもの食べているなぁー。ロックフォールチーズが美味しい訳ですね。



・第1話;「ロックフォール・カルル社での青カビをチーズに植えつけるタイミング。」 


ロックフォールに使う羊乳の搾り方(ロックフォール・カルル社の契約農家にて)