パルミジャーノレッジャーノの牛の生活 |
7回目の今日は、パルミジャーノレッジャーノになるミルクを出す牛達の生活の様子をお伝えします。 |
下の左の写真は、牧場の一部です。左側が牛舎です。天井付近は窓ガラスになっていて、天窓のように光が中までよく入るような造りにしてあります。右の3つの白いサイロには、とうもろこしや大麦、大豆などのえさが蓄えれえています。草とこうした穀物類では、やる分量は50%以上は草でなければならないことがパルミジャーノレッジャーノ協会で決められているそうです。それでは、牛舎の中に入ってみましょう。右の写真のように、えさを配り始めると、横になっていたり、座っていた牛が立ちあがり、柵の外に頭を伸ばしてえさを食べます。 |
食事が終わると、外に出たりもします。しかし、外といっても自由に何処までも行けるのではなくて、大体牛舎1つと同じ広さぐらいの屋外の広場があるのです。もちろん、出入りは24時間自由です。半日この牛の世話をしたので、私達の顔を覚えたのか帰るときには、右の写真のように何頭かの牛が歩いて近づいてきてくれました。何だかうれしいです。 |
下の写真は牛がくつろぐ場所です。えさをまいていた柵とは反対側にある壁側のほうにあります。ほぼ、一頭分がゆったりと寝られるようなスペースがあります。フランスでもそうでしたが、ここイタリアの牧場でも牛がゆったりとしたスペースの中で飼われているなぁと感心しました。良いミルクを出すには、ストレスのない環境は必要条件だと思います。「狭いスペースで・短期間に・多くのミルクを」といったどこかの国の酪農とは違います。 |
さて、下の2枚の写真は出産直後の母と子です。生まれて20分ぐらいですが、子供の体をなめて拭いてあげています。そして、立ち上がりなさいとささやきかけているようです。ずっと見ていると、このあと15分ぐらいしてこの赤ちゃんは、ついに立ち上がりました。 |
最後は、ミルキングについてです。牛達はおいしいえさを食べたお礼?においしいミルクを私達人間に返してくれます。やぎを飼っているブーゴーさんにも言われましたが、ミルキングをする時は、動物が搾乳に集中できるように見慣れていない部外者は中に入らない方が良いそうです。或いはその中に居ても、じっと動かないでいなければなりません。見慣れないものがあると、やぎや牛やストレスを感じてミルクの出が悪くなったり、次の牛が搾乳場になかなか入って来なくなるからだそうです。というわけで、そっとドアを開け写真を数枚だけ撮ったのでした。 |
(感想)ミルキングをしていたスタッフの方をはじめ、働く人は牛を大切に扱っているなぁと思いました。部屋に入ってこないからたいっても、棒で叩いたり、大きな声を出すこともありません。ですから、どの牛も自発的にミルキングの部屋にやって来るなぁと感じました。こういうところをみてもおいしいパルミジャーノレッジャーノを作るには、何が大切かを理解している生産者だと私達も安心できました。 |
パルミジャーノレッジャーノの牛の生活 |