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朝霧の牧草地での搾乳の風景・モンドールになる牛乳(St.Point Lac Doubs)



9月19日(2006)の朝8時にミシュランのチーズ工場を訪ねる約束でした。6時ごろに起きて朝食を済ませて、ポンタリエのホテルから車で20分のところにあるサンポアン湖(St.Point Lac)に向かいました。

こちらでは9月もサマータイムなのですが、その分朝は日本よりも暗いです。そして、今朝は霧が出ていたので、ヘッドライトを点けて車を走っるほどでした。距離はあっていますが、町らしきものが見えません。道路の両側は、豊かな牧草地が広がっています。もちろん誰も歩いていません。しばらくすると牛がたくさん集まっているのが見えてきました。よく見ると朝の搾乳を牧草地の中で行っていました。移動式の搾乳機を見たことはありましたが、実際に作業をしているのを見るのは初めてだったので、ミシュランまでの道を尋ねるがてら、その様子を見ることにしました。

朝8時前に通った牧場。霧で薄暗く案内板も無いために、立ち止まって搾乳をしていたお兄さんに道を訪ねました。

上の写真のように簡易な搾乳機械には、牛を誘導するロープが張られて仕切られています。画面の左側にはこれから搾乳をしようという牛が並んでいます。一度に3頭の牛の乳を搾ることができます。搾乳場の右側には、終わった牛がのんびりと佇んでいます。しぼったミルクは、丸い形をしたミルクタンクに貯められます。ミルクタンクは、トラクターで持ち上げて、ここまで運んできたようです。搾乳に使う電源は、・・・。うっかりしていたので次回に調べようと思います。(ディーゼルエンジンなどの発電機かも知れません。)

球形のミルクタンク。パルミジャーノレッジャーノを作るリーノさんの牧場でもこの形でした。

どの牛も人間にとても慣れているのか、車や人に近づいてきます。とてもかわいらしいです。

白地に茶色いぶちのモンベリアールの牛。人なつっこくて、すぐに寄ってきます。

下の写真はミシュランのチーズ工場前の駐車場にあったミルクタンクです。ファブリス・ミシュランさんは、毎朝契約している4軒の農家からミルクを受け取りに自分で出掛けているそうです。たった4軒の農家からのミルクとは、・・・。なるほどミシュランのチーズがおいしいわけですね。

ファブリスさんが毎朝、ミルクを受け取りに行くミルクタンク車。4軒の農家を回ります。

こちらは搾乳をするために牧草地から牛舎に戻る牛の群れです。ファブリスさんと牛を飼っている農家のおじさんとが挨拶を交わしていました。

フランスでは、特に田舎ほどおじさんたちの顔が活き活きとしています。きっと一日の時間を自分で決めて使えるから、余裕があるのだと思います。自営業はいいですよ。

このように出来るだけ新鮮なおいしい草を食べてもらうために、搾乳を牧草地の中で行うことは人間にとっては大変な作業ですが、牛にはいいことだと思います。別の地域の牧草地を走っていると、もう夕暮れで空は暗いのに、牛舎に帰らずに多くの牛が居る牧草地もよく見かけます。こうした牛は、一日中牧草地で暮らして、人間が朝と夕の2回トラクターでミルクタンクを持ち込んで、その場で搾乳をしているようです。今、輸入しているボーフォールというチーズには、「夏草を食べた牛のミルクで作りました。」という意味のことが書かれていましたが、こういうことが書かれているチーズは、おいしいチーズの目安になると思いました。今週(10月9日〜;2006)は、このミシュランのモンドールが入荷しました。


モンドールになる牛乳を搾ります。(Doubs フランシュコンテ地方 ドゥー県)