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チーズプラトー(チーズの盛り合わせ)パリ・ホテル編



札幌でお取引をしているホテルやレストランなどの方から頂く質問で多いのが、「フランスなどでは、どのようにチーズを提供しているのか?」ということです。そこで、今回はパリのホテルのビュッフェスタイルの夕食とランチで、どんなチーズプラトー(チーズの盛り合わせ)を出しているかを見てきました。


パリのオルリー空港近くのヒルトンホテルのチーズプラトー(夜食バイキングにて)

上の写真は、午後7時から始まる夕食のまだ誰も手をつけていない時のチーズの様子です。全部で8種類のチーズが大理石のプレートにきれいに並んでいました。(上段左からサントモール・ド・トゥーレーヌAOC、シャウルスAOC。中段左からカマンベール・ド・ノルマンディーAOC、クロタン・ド・シャビニョールAOC、ブレス・ブルー。下段左からリヴァロAOC、ポンレヴェックAOC、ルブロッションAOCでした。)この周りには、オリーブオイルやトリュフオイル、木の実やドライフルーツ、粒胡椒などチーズによく合う食品が並べられていました。先ほどチーズはまだ誰も手をつけていないと言いましたが、よく見ると一切れはカットされています。これはスタッフの方がお客様がうまく切ることができる様にとの意図で、切り方を前もって教える為に切れ目を入れたのだと思います。チーズにはその形ごとに、切り方が大体決まっています。それは全てのカットされたチーズの部位が均等に渡るように考えられた切り方です。バイキングスタイルなので、最初にチーズを取りに来られた方の切り方がその後にとても影響を与えてしまうので、このようにスタッフの方が最初に切り目を入れたのでだと思われます。

 パリのオルリー空港近くのヒルトンホテルのチーズプラトー(昼食バイキングにて)

次に上の写真は翌日のお昼時の同じホテルのチーズプラトーです。昨晩とはチーズも一部が入れ替わっていますが、切り残ったチーズの形がほぼ理想に近い形になっていました。(同心円状に切るのが原則です。)詳しく見ますと、画面右上にあります棒状の黒いサントモール・ド・トゥーレーヌAOCですが、中心に入っていたわらがそのまま残って置いてあります。つまりこのチーズを切る前に全部のわらを抜いていなかったということが分かります。わらごとサントモールをさほど鋭利ではないナイフで切れば、チーズがわらから自然と離れますので、最初から無理をしてスタッフがわらを外しておかなくてもいいのです。それにしても、皆さんチーズがお好きなようで、最後にはどのチーズもほぼ完売していました。(ということは、最後までここにいたってこと?) 私達も1時間以上かけて美味しく食事をすることができました。おいしいものを食べると幸せを感じますが、おいしいものをゆっくりと時間をかけて頂くとさらに幸せを感じました。腹八分目で、おいしいものをすこしずついろいろと頂くのがとてもいいと思います。ああ、出来るなら、毎日こうした食生活を送ってみたいものです。(10th FEB 2005 Hilton Orly)


チーズプラトー(チーズの盛り合わせ)パリ・ホテル編