やぎのチーズは乾燥させるように保存するのが最良の方法です。 |
今回は、やぎのチーズの状態と保存方法についてのお話です。早速ですが、下の写真にある3つのやぎのチーズの中で、状態が悪いものはどれでしょうか? |
正解は、右端にある柔らかそうなチーズが悪い状態のやぎのチーズです。写真では分かりませんが、悪臭もしてきます。汗のような洗濯物の生乾きのような、蒸れた臭いがします。この臭いがするやぎのチーズは食べても美味しくないのですが、それを店や飲食店などで食べた人が、「うっ、臭い。まずい。」と脳裏に焼きついて、多くの人にやぎのチーズは臭いという間違った情報を広めてしまっているのです。 |
別の写真もどうぞ。下の写真は、ブーゴーさんの本来ならとてもおいしい「クロワ」という名前のやぎのチーズですが、これも良い状態ではありません。指で表面を撫でるとぬるっとして滑ります。皮と本体のチーズとが分離してしまっているのです。写真では分かりませんが、先ほどのチーズ同様に嫌な臭いがします。こうい状態のチーズを売っていたり、提供している飲食店は、今回の話のように保存方法が間違えていたからなのです。 |
では一体、これらのやぎのチーズに何があったのでしょうか? |
実は、恥ずかしながらガラスの蓋付きのガラス容器に入れて、蓋を開けたりせずに一週間以上もの間、冷蔵庫に放って置いたからなのです。それはまるでやぎのチーズをラップで包んだまま、ラップをずっと交換せずに置いたのと同じで、通気性の悪い状態にチーズが置かれた結果、チーズから出る水蒸気で表面が蒸れて柔らかくなってしまったのです。 |
今回のは、正に悪い見本なのです。日頃からチーズを食べているのにとても情けないです。 |
やぎのチーズにはラップをしてはいけません。最も良いやぎのチーズの保存方法は、食べて残ったやぎのチーズでも、そのままお皿にぽんと置いて、ラップも何もしないで皿のまま冷蔵庫の棚に置いておけばそれでOKなのです。(切り口すらラップを当てる必要はありません。)そして、徐々にやぎのチーズを乾燥させていくことがポイントなのです。すると蒸れないで、一番上の写真の中央と左のような輪郭がはっきりとした良い状態のままで保存できます。 |
もしも、やぎのチーズを容器などに入れて保存したい場合には、上の写真のようなガラス製の容器(プラスチック製のものでもOK)に入れて、一日に一度は蓋を開けて、空気の入れ替えをする事が大切です。そうすれば、やぎのチーズが蒸れなくて済みますので、いつまでのおいしい風味のやぎのチーズを楽しむことが出来るのです。蓋付きの容器だと他の食品の臭いからもある程度守れるので、これも良い保存方法の一つだと思います。 |
今回の失敗は、冷蔵庫に食品がたくさん入っていて、このやぎのチーズの容器が別の大きな容器の影に隠れていて分からなかった事が原因でした。そして、ずっと蓋が閉まっていた事で、容器の中でやぎのチーズが徐々に蒸れてしまったのでした。これ以来、我が家ではカットボードの上にやぎのチーズを載せたままで、冷蔵庫に入れています。 |
皆さんも、やぎのチーズを保存する時は、くれぐれも今回の様に蒸れないように気をつけてくださいね。せっかくのおいしいブーゴーさんのやぎのチーズも私の不注意でこのようになってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。6月に行った時にこの写真を見せて、お詫びしたいと思います。 |
最後にもう一度、「やぎのチーズは変な臭いなんてしないのだ!」でも、もしも柔らかくて臭いやぎのチーズがあったら、それは保存状態が悪かったやぎのチーズなのです。こういう時には、表面のぬるぬるした部分を削ぎ落としてから、中のほうだけ食べましょう! |
やぎのチーズは乾燥させるように保存するのが最良の方法です。 |