ガプロン(Gaperon)という名のチーズの姿と形とラベルの写真 |
1万キロの旅をして日本(札幌)に届くガプロン。輸送中に箱の中で6個のチーズは揺れて動かされ、その中には潰れたりしたものも時々あります。そして、ほとんどのチーズはこのように隣のチーズとくっついてしまうのです。では、前回からの続きをどうぞ。 |
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7.セロテープを使い、ガプロンの表面についた木箱の木のくずやほこりを取り除きます。それでも取れないときは、刷毛やピンセットを使って丁寧に表面を掃除しています。 | |
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8.テープの表面を見るといろいろなものが取れたことが分かります。白いのは発砲スチロールの小片です。輸送中の梱包内を低温に保つために発砲スチロールにドライアイスを入れてチーズの上に置かれているのですが、梱包内の空気の対流と静電気で発泡スチロールの小片がチーズの表面に付着している事がよくあります。 | |
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9.表面のほこりが取れたら、ラベルと飾りで付いていた黄色のリボンを取り外します。 | |
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10.ガプロンを裸にすることにより、ラベルやリボンがあった部分にも白カビがもう一度きれいに生えるようになります。しばらく、チーズペーパーに包んで長旅の疲れをとります。 | |
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11.これで包装が完成しました。きっちりと巻くことが大切です。冷蔵庫の温度は、4度前後で湿度は75%ぐらいがいいでしょう。こうして1週間ほど冷蔵庫に置くと表面にきれいな白カビが生え揃ったガプロンになります。こうして、現地フランスのチーズ専門店に負けない品質のチーズを販売することが出来るようになるのです。 |
最後にガプロンのラベルについてご説明します。 |
上のラベルにも絵があるので分かりやすいですが、ガプロンはにんにくと胡椒の入ったチーズです。そのことは、下の拡大したラベルの部分にも書かれています。また乳脂肪についてですが、ガプロンは40%となっています。一般的にチーズはミルクからクリームを取り除き、その残った脱脂乳でチーズを作りますが、その時にチーズの乳脂肪分(MG)は、45%です。カマンベールも45%です。ということは、ガプロンはそれとは違う作り方をしていることが予想されます。そうです、なるほど食べれば分かりますが、ガプロンはカマンベールなどの様に「クリーミー」といった脂肪分を感じさせる味わいではなく、どちらかというとサラミの様な食感で肉と申しますか、蛋白質を感じる味わいのチーズです。 |
最後にこのガプロンを作ったメーカーの認証工場番号です。F63.265.01です。63番はフランスの郵便番号でもあります。63は、Auvergne の Puy-de-Dome を示しています。フランスは山あり、海あり、平原ありととても変化に富んだ国で地方色がはっきりしているのが面白いと感じています。中でもオーヴェルニュは、私も良く飲む Volvic(ヴォルヴィック) の軟水の水の原産地でもあり、チーズはもちろん豚肉などおいしいものがいろいろと揃っている地方です。 |
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ガプロン(Gaperon)という名のチーズの姿と形とラベルの写真 |