カマンベール・ド・ノルマンディーAOCのソルティング(フランス・ノルマンディー地方) |
これまでのお話しで、ミルクからカマンベール・ド・ノルマンディーAOCの型枠を使って、カマンベールの形が出来上がりました。今回は、初めて行なう塩付け(ソルティング)の様子をお伝えします。 |
(はじめに)下の写真は、カマンベール・ド・ノルマンディーAOCのソルティングに使う機械です。写真の矢印の順にカマンベールがベルトコンベアーで移動しながら、その表面全体に塩が自動的に塗られていきます。左にいる職人さんが機械にカマンベールを載せ、最後には右奥にいる職人さんが受け取るのです。それを機械の真上から見れば、まるでカタカナのコの字を逆から書いたような順路でカマンベールが進むという訳です。それでは、具体的に見てみましょう。 |
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1.ベルトコンベアーにカマンベールを載せると、このポイントで上から塩が振り掛けられるのです。 | |
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2.この角が面白いです。ここでカマンベールの表と裏が逆になるのです。 | |
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3.なりました。さっきまで裏だった面が表になっています。 | |
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4.さらに進みますと、上から塩が降って来ます。さて、こうして表と裏の面に塩が付きました。ということは、・・・そうです、カマンベールの側面ですね。チーズが角まで進みますと、・・・ | |
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5.ここでカマンベールが車輪のように立ち上がります。そしてそのまま転がります。「今だっ。」、ということで上から塩が降って来るのです。 | |
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6.こうしてゴールに待つ若い職人さんの手にすっぽりとカマンベール・ド・ノルマンディーAOCが収まるのでした。めでたし、めでたし。 | |
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7.この工程でカマンベール・ド・ノルマンディーAOCが割れなかったかどうかを一つ一つ手に取って確認します。 | |
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8.合格したカマンベールだけが棚に並べられて、全体の重量を計ります。ここで1個当たりのカマンベールの重量(全体の重量/全体の個数)が分かり、規格の範囲内であるかどうかを調べます。この結果から、職人さんの中で誰が最もお玉(ルーシュ)でのカードの注ぎ方が良かったのかも分かるのです。 |
(補足と感想)このソルティングの工程は、前日までにカマンベールの型になったものに行ないます。塩をチーズに振ることで、中の水分をより抜くことの目的のほかに、雑菌の繁殖を押さえる働きもあります。そして保存性をあげるのです。塩は海の塩を使っています。塩はとても細かい粒子になっていました。常に塩を乾燥させて使っているので、固まった塩がぼてっとチーズの一ヶ所に付く事はありません。今回のこの機械もそうですが、業務用の機械というのは、各工場に合わせた一点ものが多く、いろいろな工夫が凝らしてあって、とても面白いものでした。 |
カマンベール・ド・ノルマンディーAOCのソルティング(フランス・ノルマンディー地方) |