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赤牛のパルミジャーノ・レッジャーノ・Razza Reggiana の味見をした跡



今回は、2007年8月にランジス市場から輸入した赤牛のパルミジャーノレッジャーノを3本のパルミジャーノ・レッジャーノナイフで切った時に見つけたテスターの跡についてです。


この様な大きなチーズをカットした時には、そのカット面を注意深く見ます。それは、味見をするために開けた穴の跡から青カビが広がっていることがあり、それを見つけたらすぐに処置をして広がりを防ぐのです。このチーズにもその青カビが少しですが、ありました。左上の写真の中央部の下端の部分でした。(右上の写真の道具が2つありますが、上の道具がテスターです。)

 

1.青カビは、その回りに酸素がないと成長していきません。しかし、その広がりを見てから、大きめにその部分を切除する必要があります。

 

2.チーズのどの部分の外皮からテスターを打ち込んだのかを確認します。

 

3.私が持っているテスターをその部分にあてがって掘り起こします。

 

4.青カビが発生していた部分まで少しずつ掘った部分を削り落します。

 

5.右の写真の様に以前にテスターで掘り起こした部分をきれいに除去できました。


テスターを使ってチーズに穴を開ける人は、いろいろな場面の人がいます。パルミジャーノ・レッジャーノを作っている生産者であったり、このパルミジャーノ・レッジャーノの様にランジス市場に出荷されて、その市場の人がお客さんに味を見てもらうためにテスターで穴を開けることもあります。テスターでチーズを細長く切り出してから、そのチーズの先端部分を切り取ってそれで味見してから残った細長いチーズを穴に埋め戻すのです。これまで10年間でいろいろなチーズのいろいろなテスターの跡を見てきましたが、今回の様に青カビが発生しているのは余り(20%以下)ありません。このチーズには別の個所にもテスターの跡がありましたが、ここには青カビなどの発生は無くきれいな穴でした。こうしたテスターの跡の様子を見ることで、テスターを使った職人の技量を知ることができます。余談ですがこれらのテスターの跡があるというのは、品質テストをしているということで、より確かな味であることを示していると私は思います。少しの青カビが発生していてもそれをマイナスには考えていません。だからチーズマーケットでは、テスターの跡があるチーズはより自信を持って販売しています。(おわり)


赤牛のパルミジャーノ・レッジャーノ・Razza Reggiana の味見をした跡