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ブリアサヴァランの品質管理と熟成の方法(前編)



今回は、フランスから札幌にチーズを輸入してから、店舗でどのように手入れをしているかについて、 ブリアサヴァラン・アフィネを例にして、写真を見ながら解説していきたいと思います。こうした作業をタイミングを見計らって実行することが、本当においしいチーズをご提供できることにつながるのです。


包装されたブリアサヴァラン・アフィネ

 

1.ブリアサヴァラン・アフィネ500gの輸入した時の状態です。包装紙で包まれています。ブリアサヴァランには、フレッシュなタイプとアフィネといって、熟成したタイプの2つがありますが、私は断然このアフィネタイプが好きです。(フレッシュなタイプは酸っくぼそぼそとしていて、味のバランスもよくない気がします。)

包装剤の部分に水滴が溜まっているのが見えます。

 

2.さて、よく見ると既に包装紙の外側に水滴が相当発生していることが見えます。このままではいけません。水滴がチーズを濡らすと、空気中のカビなどが発生しすくなってしまいます。

ブリアサヴァラン・アフィネの包装を取り外します。

 

3.作業したこの日は輸入した翌日の朝です。輸入してチーズが長旅ですこし熱を持っているので、一日は寝かせるといいです。さっそくすぐに包装紙を取り外すことにしました。

チーズの表面に付いた水滴はていねいにふき取ります。

 

4.チーズの底の部分の水分をキッチンペパーで軽くふき取ります。その後、バットにキッチンペーパーを敷き、その上にブリアサヴァランを載せます。そして、別のペーパーでチーズの表面の水分を軽くふき取ります。

ラベルもチーズの熟成には邪魔になるので取り外します。

 

5.またチーズに置かれたラベルもチーズの熟成にはよくありません。何故なら、そこの部分が十分に空気と触れることがなくなるので、蒸れて正しい熟成が行なわれて行かなくなるからです。チーズに傷を付けない様に、慎重に剥がします。

この写真のものは、比較的ラベルによるダメージが少ないブリアサヴァランと言えます。

 

6.見たところ、この写真のチーズはラベルによるダメージがほとんどなかったようです。なぜならば、表面の白カビの色や生え方を見ると、ラベルがあるところと無いところの差が余りないからです。

キッチンペーパーで全体を包むようにして水分を取り除きます。

 

7.裏返して、底になっていた部分も同じくペーパーで表面の水分を軽くふき取ります。




この様にフランスから包装されてくるチーズは要注意です。こうした早めのお手入れが必要なチーズと言えます。また同じ白カビの仲間のチーズでも、パヴェ・ダッフィノア 45%というチーズは全く包装されていません。箱を開けるとチーズがトレーに裸で並んでいます。このメーカーでは、包装することがチーズの質を下げることを知っているのかも知れません。・・・・次回に続く。
            


ブリアサヴァランの品質管理と熟成の方法(前編)