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メルマガ30号(チーズの栄養とカロリー)


--------------Cheesemarket.jp mail news 2004 vol.30-------------

☆☆☆札幌チーズマーケットからのメールマガジン☆☆☆
http://www.cheesemarket.jp

-------------目次-------------

1)チーズの栄養とカロリー

---------------------------2004/4/14----------------------------

こんにちは、チーズマーケットの山本 知史です。最近は食に不安を覚える
ためか、なるべく自分で料理したり、じっくりと食品を選んで買っています。
私はチーズ専門店のオーナーですが、もしそうでなくても、チーズのことを
知れば知るほど、その素晴らしさが分かり、チーズをすすんで食べたと思い
ます。今回は、チーズのどこがどう素晴らしいのかのお話です。「ああ、チ
ーズ屋でよかった。」と実感する日々です。何かのヒントになれば幸いです。

1)チーズの栄養とカロリー

前回29号のメルマガでマスカルポーネは、主に乳脂肪から作られるチー
ズと書きました。一方、カマンベールなどの一般的なチーズは、ミルクの
中に含まれる蛋白質が酵素により固まり、集まったものが醗酵してチーズ
になるとも書きました。

今回は、こうした製法を経て出来たチーズの中に含まれる栄養素について
検証したいと思います。

(1)ラベルや箱に書いてある45%って何?

輸入チーズの箱やラベルには、乳脂肪の分量をMG(Matiere grasse;マ
チア・グラス)とう記号で、表示されています。一般的なチーズは、MG
45%です。これは、どういう意味かと申しますと、そのチーズの水分を
取り除いた乾燥重量に、何%の乳脂肪が含まれているかを示しています。

例えばカメンベールなどは、その中の約半分が水分です。残りの半分の重
さが乾燥重量で、この45%に当たる重さが乳脂肪ということになります。

もしも、100gのカマンベールでしたら、半分の50gが固形量で、そ
の更に45%が乳脂肪ということになります。つまり、100gの内、22.5g
が乳脂肪です。(チーズ全体から見ると、45%ではなく、22.5%という
事が分かります。)

一度の食事でカマンベールを1つ丸ごと食べる人はそんなにいないと思い
ますので、意外と乳脂肪の取りすぎにはなりません。例えば、1カット1
0gのカマンベールを食べると、その中の乳脂肪は、2.3gぐらいになりま
す。(10g*0.225=2.3g)

バターは生クリームに塩を加えて、水分を取り除き固めたものなので、そ
の80%以上が乳脂肪です。(蛋白質やカルシウムは1%程度。)


(2)チーズの乳脂肪は意外と少ない。

つまり、チーズはバターの約1/4(正確には28%=22.5/80)程度しか乳脂肪
がありません。ホテルの朝食などに出る小さいバターで約10g。それを
全部食べるとすると、脂肪は8g摂取した事になります。(10g*80%)こ
れをチーズで比べると、32gのチーズを食べないとこれだけの乳脂肪は
取れません。(国産カマンベールなどは1つ100gほどですが、その1/3
の33gを食べるのと同じ脂肪分です。)

カマンベールの1/3ぐらいを一度の食事で、一人で食べる日本人はまずい
ないでしょう。それをとってもバター一かけなのです。「チーズを食べる
と肥る」ということは、よほど丸々1個を食べるなどの極端な食べ方をし
ない限り、2,3カットのチーズ(計1/3のカマンベール)では、有り得
ないのです。


(3)チーズの蛋白質は、とても多いのがうれしい。

では、蛋白質はどれぐらいチーズに含まれているかと申しますと、だいた
い乳脂肪より少し多い量ぐらいです。バターが1%程度に対して、チーズ
は25%は含まれています。つまり、バターに比べて、25倍も含まれて
いる事になります。蛋白質は血や体(皮膚や髪の毛、筋肉など)を作る大
切な欠くことのできない栄養素です。もも豚肉でも、その蛋白質は100g当
で、約22gです。チーズにいかに多くの蛋白質が含まれているかがお分
かりいただけると思います。



(4)チーズのカロリーは意外と少ない。

毎日の食生活で、どんな食品をどれだけ摂取すると一体何カロリーを得た
かは簡単な計算式で分かります。例えば、1gの脂肪は9kcalで、蛋白質
では4kcal。また、アルコールでは7kcalという具合に。

そうしますと、先の朝食のバター10g(脂肪8g含)のカロリーは72
kcalになります。一方、カマンベールを同じ10gを食べてもその半分の
約30kcalなのです。


(5)酒と食べ物の組み合わせとカロリー量。

また、チーズを食べるときのお酒(ワインやビール)を例をあげますと、
缶ビール(355cc;アルコール5%)=124.25kcal
赤ワイン(グラス1杯63ccボトルの1/12;アルコール14%)=61.7kcal

どうですか?

缶ビールを一気に飲んでしまうと、2杯の赤ワインをゆっくり楽しめる分
のカロリーを瞬時に摂ってしまうのです。また、ビールは1本では終わら
ない事が多く(ついつい軽いから飲んじゃう)、ますますカロリーが増え
てしまいます。つまみにポテトチップス1袋(100g)を食べたものなら、
さあ大変。+500kcalのボーナスポイントが加算されます。なんじゃこりゃ
こりゃってぐらいに、高カロリーなのです。カマンベールチーズを500kcal
も食べるなると、約1個半の量(166g)。さすがのチーズ好きの私でも一
度には食べられません。

ポテトチップスを4つも食べたら、一日のカロリーがオーバーするほどな
のです。缶ビール2本とポテトチップス1袋で、計748kcal・・・(A)

こんなもので肥ってしまっては、とほほ・・・。
でも、とびっきり美味しいものを何種類もいろいろ食べて肥るなら、私は
納得できます。

ゆっくり赤ワイン2杯と4種類のチーズ(60g)を楽しんでも、合計は
(61.7*2kcal+30*6)303.4kcal・・・(B)

(B)の赤ワインとチーズなら、先のビールとポテトチップの時の6割少ない
カロリーで済みます。どんな種類の酒を飲み、どんな種類の食べ物を頂く
かで摂取カロリー数は大きく変わってくるのです。

別にカロリーを気にして、ビールやポテトチップスを止めた方がいいとい
っているのではありません。もしもこうしたものを口にしたら、その分何
かを減らしたほうが、体にはいいというお話なのです。(こうしたカロリ
ーを認識していて、それでも食べたいのなら、それをあえて止めるつもり
は全くありません。)


(5)チーズのすぐれた栄養素。

チーズには、こうした良質な蛋白質や乳脂肪ばかりでなく、消化吸収しや
すいカルシウムも豊富に含まれていて、更にビタミン類もほぼ全て含まれ
ている優れた食べ物といえます。赤ちゃんを育てるミルクからできた食品
なので当たり前といえばそうなのですが、こうした自然の恵みの食べ物を
日常の食事に少しでも多く取り入れた方がバランスの取れた食事ができる
かと思います。


(6)一日にどれぐらいチーズを食べるといいのか?

いくら栄養があり、体にいいからといいましても、食べすぎはいけません。
栄養素の中で、日本人が不足しがちなカルシウムを例にしますと、だいた
いチーズだけで、一日に必要なカルシウム600mgの半分の300mgを得るとし
まして、チーズを50gぐらい食べればいいと思います。私は、一日に100gは
食べていると思います。(店頭の試食で使ったチーズの残りや輸送中につ
ぶれてしまって売れないチーズや切りそろえて余った端っこのチーズなど)

その分、私は余り肉は食べません。植物油脂を含む食品は、まず摂りませ
ん。大事なことは体にいいからといって、何でもかんでも口にして、食べ
過ぎ状態になるのではなく、自分の体に合った食品を自分自身で厳選して、
多種多様な食品を少しずつ食べるのがいいのだと思います。

お陰様で今の私はとても健康で、毎日体をいっぱい動かして元気に働いて
おります。

私の健康の元になっている食事方法については、別のメルマガでお伝えし
たいと思います。

今回はこれくらいで。

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