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メルマガ28号(自分好みのワインを探すには?(ブドウ品種編))

                             
----------------Cheesemarket.jp mail news 2004 vol.28 -------------

☆☆☆札幌チーズマーケットからのメールマガジン☆☆☆
http://www.cheesemarket.jp

-------------目次-------------
1)自分好みのワインを探すには?(ブドウ品種編)


---------------------------2004/04/05------------------------------

こんにちは、チーズマーケットの山本 知史です。チーズを楽しむためには
ワインもあった方がいいですね。

そこで今回の内容は、・・・

1)自分好みのワインを探すには?(ブドウ品種編)


----------1)自分好みのワインの条件とは?(ブドウ品種編)----------

以前チーズマーケットをやる前に、自分でドイツワインとオーストラリアワイン
を輸入していました。でも大変な仕事でした。それら全てを短期間に完売し、次
の輸入の為に資金を回収しなければならないので、どのワインに決めるかは、最
重要課題でした。その時に、想定した顧客の嗜好にたいして、最大公約数的な味
であることと、+ 何か引きつけられる要素が無いかといつも知恵を絞りながら、
送られてきたサンプルを飲む毎日でした。

皆さんが海外でワインを選ぶ時に(お土産なら何でもいいんですが)、その場に
聞ける人がいなくても、自分の好みに合うものが自分で探せると、とてもうれし
いと思います。
でも、それには、日頃からそれなりの準備が必要です。一から勉強するのは、大
変。そこで今回は、本を読むのではなく実践的に(飲む)、ブドウ品種をテーマ
にしたワインを選ぶためのお話です。(飲めるので楽しくて、続けられます。)

ちょっとだけでも何かの参考になればうれしいです。

私は、ワインの仕事に就こうとした頃から実際に輸入業を始めた頃まで、複数
のブドウをブレンドしたワインは、買わないようにしました。何故なら、この風
味は一体何が原因なのかが掴みにくいからです。ご存知のようにワインの味を決
めるものは、実にたくさんあります。

ブドウ品種、樹齢、産地、緯度、高度、天候、土壌、収穫方法と時期、メーカー
(生産者元詰め、ニゴシアント、ブレンダー、etc)、醗酵方法、タンクの種類、
熟成期間、生産年、ブレンドか単一か、輸送方法、etc。この他にもいろいろある
と思います。

中でも本命は、ブドウ品種と産地(国)です。その中で最も重要なのがブドウ
品種です。

さて、日頃生活していると、居酒屋、バー、レストランやワイン会、もらったワ
イン、結婚式、イヴェント、デパートの試飲、晩酌など、いろいろな時にワイン
を飲むと思います。その際、出来るだけブドウ品種だけは、確かめておくといい
でしょう。その他の事をあれこれと聞いても忘れてしまいすし、余りしつこいの
もどうかと思いますので。(飲むときは、ただ楽しく。)

そしてそれをいつも意識付けておくと、飲むほどに自分の好みのアウトライン
が見えてきます。そんな生活の中で、いざ自分で買う時に、同じ国で同じブドウ
品種のワインを何本か(3本ぐらい)選びます。(ということは、簡単に言うと
フランス産以外のnew world 産が手頃です。)一ヶ所の売り場で揃えてもいいで
すし、何箇所かを回って選んでもいいと思います。ラベルを読んでいくのも楽し
いです。でも、年代やメーカー名などのその他の要素は、余り気にしません。

まず、ブドウ品種と自分との相性の傾向を確かめるだけなので、1500円前後かそ
れ以下で探します。(お金がある人は、別ですが。)500円ぐらいですとブドウが
混ざっていたり、雑味があったりするので、こうしたブドウの比較には、適さな
いと思います。

赤ワインなら、
カベルネ・ソーヴィニョン、シラー、ピノ・ノア、メルロー、ガメイ、 etc
の5種から始めるといいと思います。

白ワインなら、
シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、リースリング、セミヨン、etc
の4種から。

もちろんこの他にも多くの品種がありますが、個性のあるこれらからで十分だと
思います。

これらの中で、生活のいろいろな場面での経験から、品種のイメージを思い出し
て、一つの品種を決めます。

私は、アルコールが苦手だったので、ドイツワインのリースリング種からはじめ
ました。というのは、幸運にもドイツワインフェアでリースリング種ばかりを一
度にたくさん飲み比べられたからです。その時におぼろげながら、このブドウの
ワインはうまいとイメージが出来ました。(ブドウ品種の特徴は、ネットでもい
ろいろと調べられます。)

ワインを開ける時は、なるべく2本以上(私は、3本は空けます。)を一度に空
けます。
そして飲み比べます。すると違いもわかりますが、同じブドウなのでどこが似てい
るのかが見えてきます。これを様々なブドウ品種で繰り返すことで、徐々に自分に
合うものが分かってきます。主人公は自分です。自分が美味しければ、それでいい
ので、じっくりと飲みます。余ったワインは、すぐにより小さい瓶に口まで一杯に
して詰め直し、空気を遮断できます。そして後日また飲み比べます。結局、何度
(何日)でも楽しめるので、毎回1本ずつ開けるよりも、比べられて面白いです。

その後は、同じブドウ品種で違う国のを飲み比べていきます。すると今度は、同じ
ブドウなのに味が違う原因が、国による違いであることが解ってきます。そうして
この国の白ワインは、太陽の恵みを受けて、香りがあざやかだとか冷涼な地域なの
で酸味の効いたさっぱりとした味のワインだとかが理解できます。

こうして、ワインの味を決める様々なファクターの中の何が原因でこうした味にな
るのかが見えてきます。そうしてついには、この国のこのブドウ品種のワインなら
ば、自分は美味しく飲めるんじゃないかと思えてきます。

こうしたワインを持つことが大事なんです。自分にとって指標になるワインがある
と無いのとでは、その後、いろいろなワインに出会う時の感じ方が違います。”も
うこのワインしか飲まない。”では無く、逆に様々なワインのいい面が理解できる
んです。自分の一番好きなワインを座標の原点にして、これから出会うワインがど
の座標にあるかが、冷静に判断できるのです。座標軸は、いろいろあります。酸味
だったり、香りだったり、色だったり、余韻の長さだったり、・・・。
そして原点だったこのワインは、時と共にもはや違うワインに取って代わってしま
うのです。(歳を重ねると嗜好も当然変わりますから。)

フランス産のワインは、最近ブドウ品種を明記するラベルが増えてきました。でも、
そのほとんどは、未だにどんな割合でブレンドされているか正確には不明です。
なので、今度は、こうしたワインを飲み、一体どんなブドウ品種から出来ている
のかを飲みながら考え、そして後で本などで調べた正解と比べます。(うーん、ま
だまだスパッと当たらないなぁーなんて、しょっちゅうあります。)飲みが足りな
いのか?

こうして楽しみながら自分の舌をスキルアップさせていきます。

ちなみに私の場合、リースリングとシラーが大好きです。もちろん料理によっては、
その他のワインも飲みますが、しばらくは、世界各国のこのブドウ品種のワインを
を追っかけていきたいと思います。(途中、もちろんその他のブドウにも触手は伸
ばしますが。)

でも、当たるもはずれも、みな楽しい。
だって好きなワインなんだから。

Enjoy your wine, ・・・ with cheese.

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