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メルマガ15号
----------------Cheesemarket.jp mail news 2003 vol.15 -------------
☆☆☆札幌チーズマーケットからのメールマガジン☆☆☆
http://www.cheesemarket.jp
-------------目次-------------
1)フランス訪問(6月)レポート4(目標になるチーズ店)
2)メルマガ減刊のおわび。
3)臨時休業のお知らせ。
--------------------------2003/08/06------------------------------
こんにちは、チーズマーケットの山本 知史です。
あっという間にもう8月になったという感じです。ヨーロッパでは、記録
的な猛暑だそうで、酪農や農業に影響が出てきているようで心配です。そ
ういえば、6月にサヴォアに行ったときも、連日30度以上でした。
さて今回は、フランス訪問レポートの最終回です。写真もたくさんありま
すので、すみからすみまで、ゆっくりとご覧ください。
今回は、次の3本です。
1)フランス訪問(6月)レポート4(目標になるチーズ店)
2)メルマガ減刊のおわび。
3)臨時休業のお知らせ。
------1)フランス訪問(6月)レポート4(目標になるチーズ店)-----
今回、なぜ6月にフランスへ行きたかったのかと申しますと、この店を一
度でも見てみたかったからなんです。もうほとんどスイスに近い所なので
冬は雪で交通もままならないからです。
尋ねた後、なるほどこのチーズ店は、私が見た中でも一番印象が深かっ
たと感じました。
それでは、まずそのチーズ店のある町(Thonoe les Bains)をご確認くださ
い。フランスの東端、スイスのレマン湖のほとりのジュネーブの東側近く
です。
上の地図の右下にある Annecy にホテルをとり、ここからバスで2時間(高速も通って)
ほど北上して、ようやくThonoe les Bains(トノン・レ・バン)に着きました。
途中で車窓から青いレマン湖が見えてきました。
水で有名なEvianは、このトノン・レ・バンの東隣の町です。
2つの町共に湖水に面した美しいところです。保養地のようで、一帯
に大きなお屋敷や別荘も湖畔に立ち並んでいます。また、レストラン
やホテルも多いようでした。
さて、このチーズ店ですが、名前を「Boujon Fromager」といいます。
bou11.jpgとっても落ち着いたお店で、お客様もずっとここで買っているような
常連さんが多い印象でした。抜群においしいチーズを売っているので、この町
はもちろん、半径数十キロのところにはブージョンさん以外のチーズ店が無い
そうです。つまりここら一帯のほとんどのホテルやレストランといった業務店
への卸売りもしているそうです。
(え、それってまるでチーズマーケットみたい。)
そういえばサミットが開かれたホテルにもブージョンさんのチーズが入っ
ている様なので、世界のVIPも食べたことでしょう。
では、中へ入ってみましょう。入り口から右側の様子です。
bou1.jpg
ハードチーズは、奥の壁側に5段の棚を設けて並べられています。
bou2.jpg
bou3.jpg
bou4.jpg
こうしたチーズは、全てがフランス産ではなく、オランダやイギリス、お
隣のスイス産のものまであり、驚きました。何故ならあれだけたくさんの
種類のチーズを生産しているフランス人なのに、異国のチーズも食べてみ
たいという欲求があるなんて何か不思議でした。食いしんぼうなのは、な
にも日本人ばかりじゃなんだとほっとしました。同じ人間として肌の色に
関係なく、食欲は、国境を越えて、常に美味しいものを食べたいというこ
となのだと思います。
それにしてもどれも色、艶がよく日頃から手を掛けているなぁと分かりま
した。
そして手前側の冷蔵庫には、ずらりと白カビ、青カビ、ウオッシュなどが
並んでいます。もうあたり一面、チーズの香りが漂っています。
bou12.jpg
そして入り口から左側は、もうこんな陳列方法は、見たことないというぐ
らい圧巻でした。bou5.jpg
これらは、トムドサヴォアをはじめとする地元産のチーズばかり並んでい
ます。どれもきれいです。長いまな板のような木の板に3個ずつ並んでい
て、手前側にはガラスの仕切りが付いています。この板は可動式で、手前
に引くことができ、3つのチーズを見比べることも出来ます。お客さんの
前で、大きなナイフでカットして、ナイフに付いたチーズを試食してもら
っていました。目の前でカットして味見をさせてくれるなんて、臨場感が
ある演出です。
ハードの他、お待ちかねのヤギのチーズも並んでいます。またサンマルス
ランのヤギ乳の作られていたものも置いてありました。これ以外にも初め
て実物を見たチーズもたくさんありました。興奮してきました。全部買っ
て帰りたいと思うくらいです。
bou6.jpg
bou7.jpg
これらは、先ほどのまな板よりも小さくて、もちろん板ごと手で持ってお
客さんに差し出すこともできます。メルマガ10号でもお伝えしましたと
おり、ラップなんかで包んでいないことがお分かりいただけると思います。
bou8.jpg
bou9.jpg
bou10.jpg
では、なぜこれほどの陳列が出来るのかと申しますと、実はこの店全体が
冷蔵庫のようになっているんです。5度は無理ですが、恐らく15度以下
ぐらいにしてあるのです。なので店員さんも外は30度ぐらいあった日で
したが、長袖で接客されていました。私も次に店を作るときには、こんな
店にしたいと思います。 でも電気代が高そうだなぁー。
それ以外のフレッシュチーズ(リコッタ、フロマージュブラン)と牛乳や
バターなどは、日本のスーパーでプリンやゼリーが並んでいるような冷蔵
庫に入っていました。
この店を見て強く感じたことが3つありました。
まずは、スーパーで売られているような小さい箱物のチーズがほとんど無
かったことです。白カビもカマンベール以外は、全て大きなチーズでした。
(カプリス・デ・デューだけありました。)ウオッシュも大ぶりなチーズ
が中心でした。この店に来る前から、私達はどうもこうしたスーパーマー
ケット向けの小さいチーズは、状態のバラツキがとても大きくて美味しい
時はいいのですが、極端に乾燥していたり、融けていたりと困ったことが
多々あったのです。それ以来、大きなチーズを仕入れるようにして100gか
らその都度、カットして売るようにしてきました。それは、2年前ぐらい
からです。するとネットでのお客様からも次第に、”美味しかったわ。”
という声を頂くことが増えてきました。そして昨年の秋ぐらいから、そう
する事が良いんだと確信しました。
なので、この6月にこのお店を訪問して、私達のやり方が合っていたんだ
と確認が出来たことが、何よりの収穫でしたし、嬉しかったです。
2つめは、メーカーの紙やラベルなどをほとんど見かけなかったことです。
これは何を意味しているかと申しますと、市場から仕入れたチーズを全て
一度その包装紙を外し、状態を確かめて裸にして休ませたり、別のチーズ
ペーパーで包み直したりしたという事なのです。つまりただ仕入れて何も
せず、そのまま売るような事をしていないということなんです。
チーズは、ワイン以上に輸送することで温度や湿度、ゆれなどの影響を受
けて状態が変化しやすいのです。なので常に外側の色やつやを見て判断す
る必要があります。しかしメーカーから送られてきたチーズは、包装紙に
包まれていておまけに箱にも入っています。それをそのまま見てもどうい
う状態になっているか分かりません。なので初めにあった包装紙を剥(む)
いてみる必要があるんです。
この作業が出来るかどうかが、後の味に大きく作用するんです。でもこう
したケアーは、人手がかかることなので量販店では出来ません。なので小
ぶりの箱物(125g から 250gぐらい)のチーズをこうした所で買っても現
地のように美味しくない時があるのは、店員がしっかりと見ていないから
なのです。また、この量販店に納品されるまでに実に複雑なルートで他の
食品と一括のトラックで運ばれたり、途中ナチュラルチーズの扱いも知ら
ない運送会社などの第三者に委ねられる時間が多いなど結果的に、劣化し
うる機会が多くなるのです。
3つ目は、スーパーで見かけるように同じチーズが5個も6個も上に積み
重ねられていない点なのです。これも大事なことなんです。冷蔵庫の中で、
全てのチーズを同じような環境にしてあげることが大切なのです。一番下
になったチーズは上からの重みも受けますし、空気の通りも悪く、温度も
低めで、結果的に湿度は高くなります。すると蒸れやすくなるのです。工
場でチーズが作られていたときでも、一度たりとも積み重ねられたことが
ないチーズなのに、スーパーへ連れて行かれると、狭い売り場にギューギ
ューと詰め込まれます。どこの売り場担当者も、陳列はどかっと山積みに
してヴォリューム感があるようにしないとみすぼらしくてダメだと指示し
ます。でもこれってチーズのことは、全然頭にない考えだと思います。見
た目勝負のうすっぺらな発想なんです。
実際、私達も空輸の途中で飛行機が揺れたせいで、ブリーがへこんでいた
り曲がっていたりしますが、あとあと元の味に戻すのに本当に時間が掛か
ることを経験上知っています。チーズの一部が強く押されたりして圧力が
掛かると中に住む小さな乳酸菌の活動にはいいことはないようです。
最後に私達が食べたチーズをご紹介します。
bou13.jpg
トム・ド・ボージュ TOMME DES BAUGES
bou14.jpg
サンマルスラン St.MARCELLIN CHEVRE
bou15.jpg
PERSILLE DE TARENTAISE
bou16.jpg
SERAC CHEVRE
bou17.jpg
BROCCIOU
最後に、「Boujon Fromager」のHPのアドレスも載せておきます。
index.htm
世界は、広くて大きい。上には上がいます。上を見るとやる気が湧きます。
どうせやるならどこまで出来るか挑戦したいです。ちょっとぐらいおいし
いじゃなくて、抜群の美味さをもっともっと追求してみたいです。
こういう世界で活躍する人たちに追いつけるように目の前にあるチーズか
ら手を掛けて見ていきたいと思います。
そしてもっともっと勉強を積み重ねていきたいと思います。
--------------------2)メルマガ減刊のおわび ----------------------
いつもお読みいいただきまして、本当にありがとうございます。8月から
月に2度のメルマガ発刊を1度程度にさせていただきます。その分これま
で以上に中身のある内容にしていきたいと思います。
嬉しいことに年々、忙しくなって参りまして、どうしてもメルマガのよう
な期限付きの仕事を時間内にこなせなくなってきています。だからといっ
て、売りたいが為のあいさつ程度の内容では発刊したくはないので、皆様
のご理解を頂戴できればと思います。
その分、知り得た事実を逐一、公開していきたいと思います。
私は、心からこの仕事に就けてよかったと思います。皆様方のお陰だと感
謝しております。それゆえ、それに報いるためにも、心身ともに健康で暮
らし、長く続けていきたいと思っております。80歳でもバリバリでいた
いです。
最後に、店舗営業も9月より1時間短くなりまして、19時までとさせて
いただきます。(金、土曜日の11時から19時の営業。)
日本の各地には想像していた以上にいいチーズをお探しのお客様がたくさ
んいらっしゃる事が分かりました。遠方のお客様ゆえ、ご来店が不可能な
お客様にも実店舗のお客様と遜色のないお買い物が出来るように、ネット
店をさらに充実した店に作って参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
---------------------3)臨時休業のお知らせ。---------------------
8月14(木)から 8月18(月)まで。
ネット通販、店舗営業など全ての業務を休みます。
店舗営業は、8月22(金)から通常営業になります。
ネットの受付は毎日OKですが、休み前の発送は、8月13(水)が最後
です。休み明けの発送は、8月19(火)からです。
また、ランジス市場からのチーズは、8月29日頃からの発売を予定して
おります。
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このメールをそのまま返信してください。
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お願い;
もしも2通以上きた方は、件名を”2通来たよ。”にして
ご返送いただけますでしょうか?
(そのままの返信ですと、配信中止になってしまいます。)
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは。
店主敬白
山本 知史
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チーズマーケット
・・・ナチュラルチーズの専門店
入荷状況をメルマガでお知らせしています。
http://www.cheesemarket.jp/meruma/meruma.htm
TEL & FAX 011-765-1116
tom@cheesemarket.jp
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