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生産者直売のおいしいトマトジュース・北海道きたそらち農業協同組合(多度志)編



今回は、おいしいトマトジュースをご紹介したいと思います。9月2(土)2006の朝、チーズマーケットの開店前に札幌大通り公園に行きました。「リンケージ・アップフェスティバル2006」という年に一度の催事です。9月最初の土日に開かれていて今年は13回目。北海道のほとんど全ての市町村から選りすぐりの特産品を格安で販売しています。例えば野菜や果物。それらの農産加工品としてはジュースやゼリー、甘納豆など。そして酪農・畜産物としては生肉や牛乳など。それらを加工したバターやチーズやハム・ソーセージなども豊富です。更には帆立やあわび、鮭やたらこなどの水産加工品も豊富に揃っています。屋台もあるので蟹汁や帆立のバター焼き、そばなどを芝生に座って味わう事も出来ます。この日もいいお天気で多くの人で賑わっていました。私も年に一度の楽しみとなっています。数ある中で今回選んだのが下の写真のトマトジュースです。


更衣室に置かれた大瓶ビールの箱。中身はトマトジュースなのです。

しかし、これはどう見てもビールです。しかーし、これは深川市内で収穫されたトマトをジュースにしたものなのです。


どう見てもビール。いいえ、とまとジュースです。お風呂上りに飲みたいです。

当日、このトマトジュースを販売していた高桑和子さんのお話によると、自宅用のトマトジュースには瓶代のかからないビール瓶のものをお勧めしているとのことでした。(もちろん普通の透明なガラス瓶に入ったトマトジュースもあります。)そしてこのジュースにはラベルもありません。1本ずつラベルを付けてしまうとリサイクルの時に処理が大変になるので、あえて付けていないということです。(貼っていないラベルはありますので、言えばもらえます。)うーん、参りました。おいしいのはもちろんですが、ここまで考えているとは・・・。飾り気の無い所に惚れました。


中身はやっぱりとまとジュースです。甘くないけれどおいしいトマトジュースが初めてでした。


私が買ったのは、「ビール瓶入りストレートトマトジュース(多度志加工部会)600ml 20本入り1ケース」です。札幌までの送料が700円で、合計7,700円(385円/本)でした。2日ほどで飲み切れるサイズもいいと思います。9月5日に届いたので、高桑さんに早速「とても美味しかったです。」と電話をして銀行に振込みました。そして、あと8ケース(160本)の予約をしました。このトマトジュースは甘くないけれどおいしいのです。甘さに誤魔化されていないというか、とまと本来の青臭さも少し残っています。それはまるで子供の頃、農家だったおばあちゃんの家で井戸水で冷やしたトマトをかじった時のおいしさに似ています。このトマトジュースの生産者である高桑和子さんは、イタリアのシチリア島で見かけるようなとても穏やかなお顔をしています。初めてお顔を見た瞬間、きっといいものを作っていると直感しました。お会いできて本当に良かったです。ぜひ来年の夏には時間を作って生産現場も見てみたいと思います。日本では、おいしいけれど無駄な・過剰な・包装や瓶に入れたり、有難がらせようと「体にいい。効く。」なんて言いふらしたり、流通経路をあれこれと増やした結果、マージンが増えて、食品の値段がとても高いものになっています。そういうものが増えた結果、消費者側には、「高くないと美味しくない。」という誤った考えの人も増えたような気がします。食品の良し悪しを金額だけでしか判断できない人は、ずばり物の価値を見極める目が無いと思います。これでは簡単に先の例のような食品をつかむ事になります。また、こうした「美味しいけれど、値段が高い。」ものが増えてしまうと、本当に美味しいものというのは盆や正月や誕生日といった特別な日にしか食べられないことになってしまいます。しかし、私はこれではいけないと思います。美味しいものこそ、毎日でも食べられるような値段にしていかなければならないと考えています。今回の催事のように、デパートなどの小売店を介さない生産者と消費者が直接出会えるマルシェのような機会が日本各地でさらに増えて行けば、リーズナブルな価格で作り手も買い手も納得して取引が出来て、お互いが喜ぶ出会いになります。(だから、チーズマーケットでは、新琴似の店舗販売とネット販売を消費者と直接出会える場として捉えて、大切にしているのです。)そうしたことが流通を見直すきっかけになれば良いと思います。そしてこうした機会を通して、品質と価格に対して厳しい目を持った日本の消費者が増えれば、高桑さん達の様な生産者が注目されて、よりいい品物が出回ってくるのではないかと思います。


この記事を見て飲んでみたい方の為に連絡先を書いておきます。「きたそらち農業協同組合 たどし(多度志)加工部会」 電話;0164−26−0137 担当;高桑和子さんまで。在庫や送料などの詳細は直接お問い合わせください。なお、チーズマーケットの山本から聞いたと云われるといいと思います。誰とつながっているかで、値段は同じでも対応は違ってくるのが人情というものですから。(私は買うのも売るのも、正に人付き合いだと思っています。だから買う時も売る時も相手を大事にしたいと思っています。)このトマトジュースを飲めば、嫌いだった人もその原因が今まで飲んでいたものが良くなかったからだということがよく分かると思います。北海道に移り住んで早や15年が経ちました。これほどいろいろな美味しいものが地元で揃う地域は、日本ではあまり無いと思います。移住もお勧めですよ。



生産者直売のおいしいトマトジュース・北海道きたそらち農業協同組合(多度志)編