やぎ乳・やぎのミルクの搾り方

やぎのチーズの作り方（やぎ乳・やぎのミルクの搾り方）

２回目の今回は、やぎのミルクを搾る様子についてのお話です。
画面の左上から番号順にご覧下さい。(JULY 2004 Puylaurens France)


１.搾乳は一日２回、畜舎に隣接する搾乳室で行われます。手前の扉がその入り口です。	２.画面奥からやぎ達が入ってきます。そして次々にゲージに頭を突っ込みます。その訳は、・・・。	３.そうです。えさがゲージにまかれているのです。これは１話の自動えさ配り機と同じえさで、牧草を固めた錠剤です。	４.「私が先よ。」という感じでどんどんやぎが入ってきます。

５.ブーゴーさんの話によると、やぎの気が散らないように、搾入中は、見学者は動かないようにしなくてはなりません。	６.先に入ってきたやぎから順に、搾乳するノズルを乳首にはめていきます。手際がよく、あっという間に３０頭分が完了しました。	７.これがそのノズル。真空ポンプを使い、リズミカルに脱気を行うので、手で搾るのと同じ作用で効率よく搾れます。	８.やぎさんのおっぱい。見る見るうちにミルクが搾られて、小さくなっていきます。

９.搾乳を終えて出てくるやぎさん。すっきりした表情？	１０.搾乳を終えるとノズルを自動洗浄し、搾入室の掃除をするブーゴーさん。背中にあるのがミルクタンクです。	１１.飲んでみました、やぎのミルク。言われなければ牛乳とわからないくらい似た風味です。	１２.これは夕方の搾乳が終わった時です。外に出てくつろぐのかなぁー。

感想と補足説明

やぎとブーゴーさんがあたかも協力しているかように、搾乳がスムーズに進んでいき
ました。初め、ブーゴーさん以外に私達が部屋にいたので、警戒してやぎたちがなか
なか搾入室に入ってきてくれませんでした。しかし、私達がじっと動かなくなると、
安心したのか次々に入ってきてゲージに頭を入れていました。

さて、このゲージには、ある工夫がありました。どうしてブーゴーさんが何も言わな
いのに、やぎ達は自主的？に飛び飛びにならず、奥から順序良くゲージに頭を入れら
れるのだろうと不思議でした。理由は簡単です。このゲージは全て連動していて、ま
ず右端のゲージに頭が入れるとその隣のゲージのストッパーだけが外れて動くように
なるので、そこに頭を入れられるようになるのです。もしも、一つ先にいるやぎとは
並びたくないと思ったやぎがいて、隣のゲージを一つ飛ばそうとしても出来ないので
す。その隣以外の全てのゲージはストッパーがまだ効いていて動かないのです。それ
故、ゲージが飛び飛びになることはなく、全てのやぎが一列に間をあけずに並んでい
るのです。

また、もう一つ気が付いたことがあります。それは、搾乳時には乳首を洗ったり、ふ
きんで拭いたりはしないのです。ノズルをやぎの乳首にカパッとはめ込むだけです。
搾ったミルクは、同じ部屋にあるミルクタンクにそのまますぐに貯蔵されます。この
生のミルク（生乳）がチーズ作りにそのまま使われるのです。何も足したり、引いた
りしない、何かウイスキーの宣伝のようですが、これがおいしいチーズ作りに欠かせ
ないことなんだと思いました。また、このタンクはずっと冷やされています。搾った
ミルクをこのようにすぐに冷却すると、いわゆるくせのある臭いなどが発生しにくい
とのことでした。

やぎのチーズの作り方（やぎ乳・やぎのミルクの搾り方）