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ガプロンやフルムダンベールなどを作るチーズ工場(アントワヌ・ガルミィ)(2008年8月、オーヴェルニュ地方)



8月11(月)の午後2時半に「Laiterie Antoine GARMY」というチーズ工場に着きました。場所は、この地方の中心都市、クレルモンフェランに真東30kmほど離れたPont-Astier です。この工場は、毎日午後2時半から一般の人にも公開しているので、見学させてもらいました。私達の他にも家族連れの観光客の人が10人ほど来ていました。
 
フルムダンベールやガプロンを牛乳から作ったり、農家から仕入れたサンネクテールなどは、この会社で熟成させてから出荷しているとのことでした。まずは、下の写真にあるミルクタンクにある牛乳がどの様にやってくるのかやタンクの大きさや構造を教えてくれました。次にチーズを作っている作業場を見せてくれました。しかし、午後ということもあって、チーズを作る機械や道具があるだけなので、私達には余り興味がありません。せっかく生産現場に出掛けるのなら、実際にこの目でチーズを作っている様子を見たいものです。

大きなタンクは、ミルク用。小さなタンクは、ホエー用でした。このホエーは、業者さんに引き取られていくそうです。

次に別の部屋でDVDを見せてもらいました。サンネクテールとフルムダンベールとガプロンを作る様子でした。一般向けなので、作り方を詳しくは見せていませんでした。その中でおもしろかったのは、ガプロンの形の作り方でした。まるでおにぎりの様でした。女性の方が水が切れて硬くなったカードを両手で握って固めていました。その形は、お寺のつり鐘に似ています。型枠がないことに驚きました。

DVDは合計で1時間以上ありました。100%フランス語は、かなり耳を大きくしないと理解できません。^^)

最後に直売店で、チーズを少し買いました。この工場では、牛乳製のチーズの他にも羊乳や山羊乳のチーズもありました。

10種類上のチーズが作られていました。

ガプロンも2種類ありました。下の写真で左側のやや黒っぽい表皮のガプロンが、熟成庫が自然の洞窟のものです。右のガプロンは、近代的な建物の中にある熟成庫で、温度と湿度がエアコンで管理されています。左の方は、自然の空気中にあるいろいろなカビや微生物が、チーズの熟成にいい意味で影響を与えていておいしいようです。

にんにくの味がするガプロン。

DVDの視聴の後には、このチーズ工場で作られているいろいろなチーズの試食がありました。5、6歳ぐらいの女の子が、これは好きだから食べるけど、「ガプロンはいらないわ。」と言って手を出さなかったのが印象的でした。もうこの年齢ですでに自分の好みや考えを相手にはっきりと言えるのが、素晴らしいと思いました。せっかく勧められたから、何でも食べるわけではないのが良いと思いました。自分の言動の結果、相手がどう思うかを一番に考えてしまう日本人には、できないことだと思いました。周りを見て、自分の考えを押し殺すなんてありえないようです。私もこういう生き方をしたいです。


ガプロンやフルムダンベールなどを作るチーズ工場(アントワヌ・ガルミィ)(2008年8月、オーヴェルニュ地方)