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やぎのチーズを作る農家(ガショーン)にやってきました。(2008年8月、オーヴェルニュ地方)



8月10(日)の朝9時過ぎにホテルを出ました。気温は18度。半袖は肌寒いくらいです。これから北上して、とても小さな村St.Leger−s−Vouzanceを目指します。ここには、チーズマーケットで5年ほど輸入している ガレやカレ・ド・シェーブル(ガショーン)というやぎのチーズを作っている人がいるのでした。
 
Franckさんは、「農家へいらっしゃい!」という取り組みにも参加している方で、チーズ工房の隣には、小さな直売所もあります。ちょうどある紳士がチーズを買いに来ていました。下の写真は、やぎが暮らしている畜舎です。

とても古い建物です。その分、通気性は抜群で夏は暑く、冬はとても寒いそうです。でも、自然を感じる環境で育てることが大事だとフランクさんは笑って話していました。

中に入ると中央に青草や干し草が並べられて、左右両側からその餌をやぎが食べています。壁際には、塩のブロックと水飲み場があります。やぎはこの「コ」の字形のスペースを自由に歩くことができます。また、下の写真で明るいところは、外とつながっています。もちろん自由に外の牧草地にも行けるようになっています。いろいろな肌の色がありますが、100%アルピーノ種だそうです。それにしても、どのやぎもフランクさんの顔を見るなり寄ってきました。日頃から可愛がっていることが分かりました。

毛並みも良くとても元気なやぎでした。私もカメラのひもやズボンをかじったり引っ張られました。

搾乳は、午前7時と午後7時の毎日2回するそうです。12時間を空けて規則正しく行います。そして、チーズ作りは毎朝に行っています。今日は日曜日ですが、代わりばんこに行っています。下の写真は、乳酸菌とレンネットを加えた状態のミルクです。昨日の夜と今朝搾ったミルクを混ぜています。バケツは、20リットルあることから、ここでは一日に約300リットルのミルクが生産されていることが分かります。チーズになる量は、ミルクの約1/10から1/12ほどなので、ペラルドさんのチーズ工房では、一日に合計約30キロ(200gのチーズで150個)のチーズを生産していることになります。とても小さなチーズ工房だと分かります。

この様にバケツのまま24時間置いた後の翌朝にチーズの型枠にいれていきます。

ここでは、カードをピアノ線などで切らずに、そのままお玉ですくって、チーズの型枠にそおっと入れていました。手間がかかりますが、こうすることでおいしいチーズが出来るそうです。このやり方は、南フランスのブーゴーさんと同じでした。カマンベール作りでも、ラベルにわざわざ「お玉ですくって作っています。」というコピーがある事がありますが、同じようにおいしさの一つの要因なのだと思います。

今日はフランクさんのお父さんがチーズ作りをしています。

この後、チーズを熟成させている部屋も見せて頂きました。私達も知らないおいしそうなやぎのチーズがありました。ランジス市場に出荷していないチーズの様です。早速、どうすればこうしたチーズをランジス市場で買う事が出来るのかを聞きました。9月になったら、輸入したいと思います。いきなり行った取材でしたが、快く私達を迎え入れてくれました。本当にありがたい日となりました。「ペラルドさん、どうもありがとう。」


やぎのチーズを作る農家(ガショーン)にやってきました。(2008年8月、オーヴェルニュ地方)