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「農家へいらっしゃい。」(Bienvenue A La Ferme)で、チーズ作りを紹介しているドミニクさん。



8月13(水)の午後4時半、サンネクテールの町から20kmほど西にあるAvezeにあるドミニクさんという農家の方を訪ねました。今日はこの農家で、一般の観光客でも気軽にチーズ作りを見学することが出来る行事があったのです。(この情報も美奈子店長が、札幌にいる間にネットで調べてくれていました。)
 
下の写真は、ドミニクさんのチーズの直売店とチーズ工房の建物です。この屋根が付いている空間で、ドミニクさんが実演をしてチーズ作りを見ることが出来るのです。(この行事は、週に一回程度行われているそうです。日本からでもネットで予約することができます。)

お兄さんとドミニクさんを中心に家族で農家を経営しています。

ドミニクさんが実際のチーズ作りで使うのは、もっと大きな釜ですが、今回はデモンストレーションなので、2.5kgのチーズ1個分のミルク(約25リットル)の小さな釜を使っています。ヴァカンスで訪れている家族連れや友人同士などいろいろなグループの人達が来ていました。合計で40人以上の人が訪れていて大盛況です。

お父さんに肩車をして見ている子どもなど、微笑ましい家族の触れ合いも見られました。

小さい子は3歳くらいから、興味津々にドミニクさんの話を聞いています。また、チーズ作りの道具にも興味があるようです。こうした経験をすることで、ひょっとしてこの中から将来自分で牛を飼いチーズを作る道を選ぶ人も出てくるかもしれません。昨日、出会ったアントワーヌさんの様に。^^)

日本人は珍しいのか最後に一緒に写真を撮りました。

最後にドミニクさんは、売り物のフルムダンベールを手にとって、針で穴を開ける工程を見せてくれました。この機械は、工房の中にあるので、窓を開いてみんなにみせてあげていました。空気穴を開けることで、中の青カビが成長することができるようになるのです。

普段自分たちが口にしているチーズの事が、もっと身近になればと私も思います。

1時間半という長い時間の中では、牛乳がレンネットで固まるまでの時間は何の変化も無かったりと退屈な時間がありますが、大人たちはドミニクさんにさかんにいろいろな質問をしていました。もちろん、飽きてタバコを吸いに行く大人や子供同士じゃれ合ってふざけている子供もいます。でも、そういう時は、大人が子供をきつく叱りその場から外して遠くへ連れて行きます。家の中と違い外での振る舞い方のしつけがしっかりしているなぁと思いました。最後の工程が終わった後、2つのブルーチーズの試食を出してくれました。そして、気に入った人たちは、チーズを買って帰りました。フランスの農家は、一般消費者に目が向いています。でも、日本では多くの農家が、農協や市場の値段に目が向いています。こうした取り組みは、消費者と生産者との距離を近づける意味で、時間はかかりますが、とても素晴らしい場だと思いました。


「農家へいらっしゃい。」(Bienvenue A La Ferme)で、チーズ作りを紹介しているドミニクさん。(2008年8月、オーヴェルニュ地方)