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AGRICOOP S.a.c でリコッタチーズを作る様子(イタリア・トスカーナ州 Palazzuolo sul Senio )



10月22日(月)(2007)の午前11時頃、ようやくチーズ工場に着きました。雪やみぞれが降る中の約4時間の車での移動は、本当に大変でした。でも、チーズを作っている工場の中に入った瞬間、気持ちが晴れました。温めた時のミルクのあの甘い香りがしてきたからです。何度もいろいろなチーズの製造現場を見てくると、最初に入った時にどんな匂いがするかどうかで、その工場のチーズの品質が分かる様な気がします。ここは、とても良い匂いがしたので、期待できます。歩く度にいろいろなミルクの匂いが鼻を刺激してきます。各工程毎にミルクがどれ位の温度で温められているかで、その匂いが違ってくるからだと思います。そしてその匂いが違う事を意識したことで、「あっ、お腹が空いていたんだ。」と気付きました。

工場のちょうど中心位置の様子です。画面の左には、ミルクを固める装置があります。右側には、カードを型枠に入れて、水を搾り出す工程などが出来る機械がありました。

5,6人の職人さんが、それぞれの持ち場で、チーズを作られています。高い天井でしかも高い位置に窓が付いているので、工場内はとても明るく作業がしやすい環境の様でした。朝早くから作業をされていたようなので、今はもう後片付けとリコッタを作っている段階でした。そうなんです、どこの工場でもまずは看板商品のチーズを作り、それが終わった後、それらのチーズ作りの途中で出てきた乳清(ホエー)を集めてリコッタを作るのです。

リコッタを作る大きな釜。激しく湯気が立ち上っています。

ちょうど、そのホエーを大きな丸底の釜に集めて、高温で煮ていました。リコッタは、高タンパク質で脂肪が少なくてあっさりとした風味の栄養価の高いチーズです。でも、作る手間がかかる割には価格も安いので、リコッタを作らずにそのままホエーを養豚場に売っている工場も多いようです。

リコッタを作る丸底の釜の下半分は、地面の下にすっぽりと収まるようになっていました。

ホエーの中からたんぱく質が浮かび上がってきます。それを型に入れて固めれば、リコッタの完成です。釜から取り出した凝固物を平台に載せます。すぐに別の男性の職人さんが、プラスチック製のリコッタの型枠に、それを素手で入れていきます。

出来たばかりのリコッタを手で型枠に入れています。相当手が熱いと思います。

写真のリコッタで1.5kg位の重さだと思います。それを上の写真にあるコンテナに並べて、水を切るのです。

どの型枠のリコッタも高さが揃っていました。さすがです。

リコッタは、美味しい時期がとても短いので、こうした手作りのリコッタを輸入することは難しいです。だから、イタリアに行かれた時には、是非いろいろなリコッタを食べて欲しいです。とてもいい良い経験になると思います。この工場の経営は、地元の村のミルク生産者による協同組合がやっています。工場の隣には、チーズの直売店もあります。もちろん、このリコッタも売っています。チーズマーケットでは、ここのチーズを1月下旬に輸入したいと計画しています。ここのチーズ工場を紹介してくれたオリーブオイル農園のアンジェラさんに感謝したいと思います。アンドレアさん、待っててね。もうすぐ注文するから・・・。


AGRICOOP S.a.c でリコッタチーズを作る様子(イタリア・トスカーナ州 Palazzuolo sul Senio )