ANGELA NANNONI のオリーブ農園の様子(イタリア・トスカーナ州 Pontassieve 2007年10月) |
10月23日(火)(2007)の朝は、日曜日と月曜日の悪天候が嘘のようにいい天気となりました。暖かい部屋でぐっすりと眠ることが出来たので、より元気です。さっそくアンジェラさんのオリーブ畑を案内してもらいました。 |
その前に、私達が泊まった場所についてです。下の写真のように古い石作りの家を改装して、4ねんほど前から宿泊できる様にしました。農家での体験型宿泊施設を「アグリツーリズモ」と言うようです。都会の人が、自然の多い田舎の環境に憧れて泊まりにくるようです。しかし、ここは本来のアグリツーリズモとは何か違う気がします。と言うのも家の人達は別の離れた家に居るので、彼ら農家の生活や家畜や自家農園の様子などを垣間見る事出来ません。また、夕食の提供も無いということなので、「寝るのも食べるのも勝手にどうぞ。」というロッジというかキッチン付きホテルの様です。でも、これではその農家の人と触れ合うことが出来ない気がしました。そうした棟が2つあり、それぞれを一家族に貸し出しているとのことでした。しかし、私達のように一棟貸しで二人で泊まると割高になっていまいます。(食事なしで一泊120ユーロ(約19,800円でした。)高知県の農家民宿「はこば」さんや大分県のふるさと農園の方が、ずっと触れ合いも多くて私は良いと思いました。^^)単に泊まるだけが目的なら、ホテルの方がいいですが、農家民宿やアグリツーリズモが良い点は、まさに農家の人と一緒に食事をしながら話をして、触れ合えることで彼らの暮らしぶりや考え方を理解できる事に大きな魅力があると私は思います。こうした話をイタリア語でアドヴァイスできるほどの能力が無いので、誰かがそっとアンジェラさんに教えてあげて欲しいと思いました。 |
ずいぶんと話が脱線しましたので、話題をオリーブ畑に戻しましょう。このオリーブ畑は、その昔アンジェラさんのお父さんが、アンジェラさんがまだ子供の頃の約30年ほど前に買ったそうです。当時は、オリーブ畑としての価値がほとんどなかったので、回りの人はどうしてそんなものを買ったのかと皆驚いたといいます。お父さんは、オリーブを育てながら、大工さんでもあり、家具なども作っている器用でエネルギーの溢れる人でした。そして、今二女のアンジェラさんがこのオリーブ畑を受け継いで、オリーブオイルの生産をしているそうです。オリーブの木の間で30分ほどこうした農園の歴史を聞きました。そして、その後でオリーブについて質問をしました。 |
オリーブの木の季節ごとの様子(開花の時期や受粉のさせ方、収穫方法や時期)やどんな品種があり、それは何の為にあるのかということを質問しました。美奈子店長が予め日本でオリーブに関する語句をイタリア語と日本語の対比にしてまとめた紙があったので、それをアンジェラさんに見せながら会話したので、理解しやすくて助かりました。 |
この村は、標高が400mほどあって、オリーブの実を食べるハエなどの被害に遭う事が少なくて、良質なオリーブオイルが出来る地域だそうです。また、緩やかな南向きの斜面にある畑は、日当たりも良くて、いい立地条件だと思いました。 |
しかし、現状の問題点なども話してくれました。年々温暖化の影響なのかこの標高でもハエが飛んで来る頻度が増えて、その被害も少しずつ増えているそうです。また、収穫時期に働く人を集めるのが、とても大変だそうです。シチリア島のアントニーノの村では、村人たちが協力をしてお互いの畑の収穫を手伝っていましたが、大都会フィレンツェに近いこの村では、そうしたつながりが余り無いそうです。日本でだけではなく、イタリアでも農業をする人が減ってきているようです。地元も若者もこうしたオリーブの収穫といった地味な仕事を避けるようです。悲しいー。 |
私が聞きたかった事は、同じようにイタリア語に直して置いたので、全ての質問をして返事をもらうことができました。こうして分かったことは、別の機会にお知らせしたいと思います。あっという間に四時間も経っていました。何もかもが新鮮なことで、気持ちが高ぶっていました。でも、もう午後2時近く・・・・、アンジェラはお腹が空かないのでしょうか? |
ANGELA NANNONI のオリーブ農園の様子(イタリア・トスカーナ州 Pontassieve 2007年10月) |