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AGRICOOP S.a.c ヘは、標高1000mを超す山道を通らなくてはなりません。(イタリア・トスカーナ州 Palazzuolo sul Senio )



10月22日(月)(2007)の朝7時半に宿を出て、チーズ工場に向かいました。距離的には、1時間半後には着くと思っていましたが、思わぬことが起りました。それは、・・・・。何と雪が積もってきたのでした。ここの標高は千メートル。宿が400mで気温が4度でした。そして、下の写真の場所の気温は、車の外気温表示によるとマイナス1度。雪が降るのも納得です。

薄っすらと積もる雪は、滑りやすくとても危険です。

そして、レンタカーにはチェーンが付いていませんでした。前を走る車もとうとう停車してチェーンを装着する作業を始めました。札幌でも今時に雪なんて積もりません。これはどう考えても危険だなぁと思い、来た道を引き返すことにしました。

Uターンするのも滑ってドキドキでした。

明らかに遅れる事が分かったので、チーズ工場に電話をしようと思ったら、ドコモの携帯のアンテナは圏外を示しています。山間なのでより携帯電話が通じにくいのです。うーん、困った!さらに下の方まで車で降りていくと、小さな村があり、そこにバールというかタバコ屋さんが見えました。下の写真の様に「電話」の看板を見つけたのでした。中に入って電話を貸してもらいました。コインやテレフォンカードの電話ではなく、普通の家庭にあるような電話でした。ようやくアンドレアさんと連絡が取れて、標高の低い道を迂回する別のルートで、もう一度チーズ工場を目指すことにしました。

公衆電話が少ないイタリアでは、この看板を見つけて電話をします。

雪は降っていませんが、相変わらず雨は降り続き視界の悪い中をさらに走りました。バールで飲んだエスプレッソが空腹の胃を刺激したのか、カーブを曲がる度に体が揺れて、次第に吐き気がしてきました。これほど具合の悪い状態で海外で運転するのは、初めてです。そしてついに目的のチーズ工場に辿り着いたのでした。時間は既に11時を回っていました。予定よりも2時間遅れたので、ほとんどの製造工程を見ることが出来ませんでした。

caseificio に到着。この日のこの村の気温も3度ぐらいでとても寒かったです。

でも、とても嬉しかったです。一時は諦めかけた事を最後には遣り通せたからです。事務所に案内されるとアレッサンドラさんが、私達を温かく迎えてくれました。こうしてやっとの思いで、チーズ工場を見学することが出来たのでした。中で働く人たちを見て、私は直感しました。今日のこのチーズ工場との出会いは、今後のチーズマーケットにとってとても意味があると。(次回は、工場の様子をお伝えしようと思います。)


AGRICOOP S.a.c ヘは、標高1000mを超す山道を通らなくてはなりません。(イタリア・トスカーナ州 Palazzuolo sul Senio )