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BUTIの栗祭りでの焼き栗の作り方。(イタリア・BUTI 2007年10月)



10月21日(日)(2007)の朝、ピサから東にある山方面に車を走らせました。目的地は、BUTIです。この村では、週末に栗祭りがあるのを美奈子店長が調べてくれていました。11時半ごろに着きましたが、何やら様子が変です。というのも祭り会場のお客さんの数が少ないのです。ひょっとして今日は後片付けの日なんだろうか?と思うくらい係りの人が働く姿が目立ちます。事情を聞いて納得しました。お昼ごはんを食べるのは、1時か2時ごろからなので、今頃は教会のミサに出ている人が多いのだそうです。ここはイタリアでした。^^)

BUTI村の栗祭り会場。昼12時だと食べる人も少なくて、人影はまばらでした。

これで安心しました。ここでおいしい昼ごはんが食べられると分かったので、祭り会場の中を見て回りました。むこうの方で何やら煙が立ち上っているのが見えたので、何かしらん?と近寄るとまさに栗でした。下の写真のようなとても大きな道具に炭を入れて栗を焼いています。おじさんに声を掛けると、こっちにおいでと言ってくれたので、写真を撮りに階段を下りました。

大きな焼き物機で栗を焼く地元のおじさん。見ていいですか?と聞くとおいでおいでと言ってくれました。

下の写真のように大きな鉄製の熊手のようなもので、焦げないように栗を転がしています。それはとても重そうです。どれくらいで焼きあがるんですか?と聞くと、20分ぐらいはかかるということでした。ゆっくりと焼くほうが美味しいようです。焼き栗といえば日本では、各地の祭りの時の露店の天津甘栗を思い出しますが、食べたことはほとんどありませんでした。子供の頃は、お小遣いも少なくて買うなんて出来ません。栗といえば、もっぱら茹でた栗でした。いい香りに誘われて、「いつか焼き栗を腹いっぱい食べてみたい。」と子供の頃、思ったものです。

炭火で焼いている栗。20分ほどかかるそうです。

焼きあがった栗が端っこに寄せられていました。おじさんは食べてみなさいと勧めてくれました。うれしー!あつあつの栗をつまんでみると香ばしい香りがします。割ってみると湯気が出ました。口に入れると金時いものように甘くほくほくとしていて何個でも食べられそうです。うーん、これはお昼に買って食べようと思いました。

いい具合に焼きあがった栗。ほくほくしていてとても美味しかったです。

栗を焼く前には、栗が爆発しないように、鬼皮に切れ目を入れます。それを簡単にしてくれる便利な機械が下の写真です。上から栗を入れてハンドルを回すと切れ目が入り、下に落ちるようです。

栗の鬼皮に筋を入れる機械です。栗に筋を入れることで、焼いている時の爆発を防ぎます。

こうして秋には、いろいろな村で秋の味覚をテーマにしたお祭りが開かれて、都会の人が週末を過ごす事が多い様です。ポルチーニなどのきのこやトリュフ、栗やワインなどネットで検索するといろいろな催し物が見つかると思います。それだけ田舎が活き活きとしていて、都会の人を呼べる魅力がイタリアやフランスの田舎にはあるのだと思います。そして、都会の人も美味しい物を買ってただ食べるだけではなくてて、この様に自らが足を運び現地に行って、自分の目で確かめて手に入れるそうした過程も楽む人が増えたのだと思います。そうした人は食べる時には、ただ買って食べるよりはいろいろな経験をしているので、より美味しく感じられるのだと思います。私もこうして出かけては、美味しい物を見つける過程が好きです。次回は、BUTIに着く前に通った山での栗拾いの様子をお伝えします。


BUTIの栗祭りでの焼き栗の作り方。(イタリア・BUTI 2007年10月)