| TOP |  お買い物方法 |  07シチリアのオリーブオイル旅日記 |

マルメラータ・ディ・アランチャの工場に行きました。(Sicilia,Cammarata)



2月22日の夕方、チーズマーケットで輸入しているジャム、マルメラータ・ディ・アランチャの工場(MAGGIO社)に行きました。カストロノーヴォ・ディ・シチリア村の隣にあるカンマラータにその工場はありました。しかし、辿り着くまでは少し不安になりました。何故なら細くて凸凹の荒れた道が崖沿いに延びていて、周りの景色に目をやれば木がほとんど生えていない岩肌の荒野だったからです。本当にこの先に人が住んでいるんだろうか?というほど山を登ったところに加工場がありました。

アントニーノさんの町、カストロ・ノーヴォ・ディ・シチリアの隣町のカンマラータ。この外れの山の正に天辺にマルメラータ(ジャム)の工場がありました。辿り着くまでの道中はまさに荒野を4WDで登っるほど危険な道でした。

工場に着くと責任者のアルフォンソさんが出迎えてくれました。歳は私と同じ位でしょうか?アントニーノさんの友達のようで、来るのをとても楽しみにしていたようでした。着いたのが午後6時過ぎだったので、製造工程を見ることはできませんでした。ちょうどカポナータの瓶詰めの蓋のラベルを取り付けていました。

家族経営でおいしい食品の瓶詰めを作るMAGGIOさん一家。手分けして作業を行っています。


一通り機械を見た後で、さっそく製品の試食になりました。これまでにチーズマーケットではこの生産者の食品を4アイテム輸入しています。これ以外にも10種類ほどの瓶詰めがありました。中でもオリーブのパテやフンギ(きのこ)のオリーブオイル漬けが美味しかったです。今の在庫が無くなりましたら、次回は是非とも輸入したいと思います。

せっかくだからと結局全ての瓶詰めを味見させてくれました。どれれも本当においしかったです。

試食をした後で、プライスリストと輸入の先に必要な書類の打ち合わせを行いました。この時、アルフォンソさんがすぐに必要なコピーを取りに家に帰って揃えてくれました。この対応の早さには私も驚きました。こういう人は居そうでなかなか居ません。もうこれだけでもこれからもここの製品を輸入していきたいと思いました。

アントニーノと親友のアルフォンソさん。とてもエネルギッシュで私も友達になりたいです。

今回の工場を訪ねて気が付いたことがあります。それは、オリーブオイルの品質の高低がこうした野菜の加工品の良し悪しに大きな影響を与えているということです。ここで作られる野菜の加工品の全てには、アントニーノさんたちのハイスタンダードのオリーブオイルが使われています。私達は日頃からここのカポナータやカルチョッフィを食べていますが、劣化した油を使った食品に見られる様な、食べた後から胸がむっと来る事が一度も無かったのです。あのオリーブオイルを使っているなら、そのオイルもパスタなどに具の調理にも使えますのでお得だと思いました。^^)

近代的な加工場。広さはテニスコート一面ほどです。スイスにも輸出していますが、ほとんどはイタリア国内で消費されています。

実は今回の旅の前半、カターニャのレストランで食べたパスタの味がまるで中華料理のような味がしました。あとで胸焼けがしてくるようなこってりとしたオリーブオイルだったのが原因なのでは?と美奈子店長と話をしていました。恐らくアントニーノさんの様な良質のオリーブオイルを使っていなかったのだと思います。
 
オリーブオイルは植物の種から高温・高圧でとことん搾り出して出来るサラダ油とは別物で、オリーブの実をさらっと軽く搾った果汁なのです。それを収量を上げようと高温で何度も搾れば、品質の低いオリーブオイルになるのです。アルフォンソさんもアントニーノさんのHSオリーブオイルに惚れ込んだ一人です。どうして彼らの野菜加工品がおいしいのかが良く分かったので、これからも彼の町で収穫された農産物の瓶詰めを自信を持って輸入していきたいと思います。

マルメラータ・ディ・アランチャの工場に行きました。(Sicilia,Cammarata)