リュック種オリーブの協同組合は、地域性が前面に出ています。2007年6月 |
6月15日(金)(2007)の朝、トゥールーズの空港近くのホテルからレンタカーで2時間ほど走りました。約束の午前11時に、オリーブの協同組合のあるとても小さな村、BIZE−MINERVOISに着きました。 |
2006年の10月、パリ郊外で開かれた食品見本市のSIALで初めて出会ったこの協同組合の人と再会を果たす為に訪問しました。チーズマーケットで11月に初輸入したこの地域特産のオリーブ(リュック種とピッショリーヌ種)が、余りにも評判だったので、現地の様子を多くのお客さんに知らせたいと思っていました。協同組合の事務所に隣接する直売所兼工場の黄色い建物に入ると、サンドリーヌさんが出迎えてくれました。 |
ここの組合には、1700軒の農家が加入していて、今年で65年目になるそうです。主な農産物は、オリーブとオリーブオイルです。中でもリュック種のオリーブは、とても人気があります。えぐみが無くて、味がマイルドなのが人気のようです。この協同組合の直売所には、地元の人をはじめ、観光客もリュック種のオリーブを買いにやってきます。また、小学生の遠足などの団体も受け入れています。事務局の人が、子供達にどのようにオリーブが育ち、どのように製品化していくかなどをパネルや実際の木を見ながら説明しています。 |
私達も直売所に入って、オリーブなどの商品を見ることにしました。オープン冷蔵庫には、加熱殺菌をしていない塩漬けのリュックやピッショリーヌの瓶ものが並んでいました。見ているだけで食べたくなってきます。素晴らしいことに、全てのオリーブは試食が出来ます。一つつまんで食べるとあまりの美味しさにもう一つと手が延びてしまいます。アンチョビ風味やフェンネル風味やピリッと辛いオリーブもありました。 |
別の棚には、タプナードが並んでいます。ドライトマトとオリーブパテのややオレンジ色のものは、とても美味しいです。でも、値段が高いので輸入は難しいと思いました。是非、こちらに遊びに来て食べて欲しいと思います。 |
また、ここでは、オリーブオイルも生産しています。イタリアのシチリア島やトスカーナ州のオリーブオイルの様に果実が緑色の若い時に搾るのではなくて、11月から12月頃にオリーブが黒くなった頃に搾るので、今チーズマーケットで輸入している風味とは全く違うものに仕上がっていました。 |
この協同組合の訪問を通して、日本の農協ももっと地域の独自性を前面に押し出すような農産物を売った方がいいのではと思いました。これが高く売れるからという理由で、どこの地域でも同じものを作るのではなくて、地方毎に独自性のある農産物を決めて進めばいいのにと思います。そして、「作るだけではなくて、普及を目指して教育にも力を入れて、長く地元の人達の食卓に上るようにすることが大切だ。」と感じました。 |
6月18日(月)には、リュックのオリーブを生産している農家さんを訪ねたいと思います。 |
リュック種オリーブの協同組合は、地域性が前面に出ています。2007年6月 |