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サントモール・ド・トゥーレーヌの町とやぎのチーズを作る農家



4月17日(2007)の午後3時半過ぎ、セバスチャンの家から車で2時間ほど走って、サントモール・ド・トゥーレーヌの町に着きました。サントモール・ド・トゥーレーヌAOCというチーズには思い出があります。初めてチーズを輸入した時に最初に食べたやぎのチーズでした。それまでは牛乳で作られたチーズしか食べたことが無かったので、風味に戸惑いがありました。何度か輸入して食べるうちに、今ではやぎのチーズがとても好きになりました。そして、今ついにその町にやってくることが出来て、うれしく思います。

サントモール・ド・トゥーレーヌの町の表示板。これで午後6時過ぎなのです。太陽がまだまだ高いです。

サントモール・ド・トゥーレーヌの町の中心部は少し高台になっていて、そこには教会があります。まずはオフィス・デ・ツーリズモ(旅行者向けの観光情報を案内する事務所)に行き、どこでサントモール・ド・トゥーレーヌが作られているかを聞きました。何軒かの農家がサントモール・ド・トゥーレーヌを作っているという事だったので、明日の朝に行けるかどうかを事務の方にお願いして電話で予約をしてもらいました。「OK」という事だったので、これから別の農家を飛び込みで訪ねることにしました。2軒の農家の様子を見れば、共通することが見えるので、より客観的にサントモール・ド・トゥーレーヌの作り方を知ることが出来ると思ったからです。サントモール・ド・トゥーレーヌの町から東に3キロの郊外でチーズを作っている LEBOEUF DALONNEAU さんの所に行くことにしました。もちろん、初対面です。彼のチーズを輸入したことも食べたこともありません。私達のしている仕事を話して、サントモール・ド・トゥーレーヌAOCについて作り方ややぎの様子を見て勉強をしたいとお願いしたところ、これからえさをやったり、搾乳の準備で忙しいけど、少しならいいとおっしゃってくれました。

農家をしている LEBOEUF DALONNEAU さん。初めてお顔を拝見した時、「太陽を一杯浴びた陰りの無い素晴らしいお顔だ。」と思いました。

まずは、手を良く洗ってから、チーズの工房に入りました。初めて見るサントモール・ド・トゥーレーヌAOCの型枠やソルティング(塩)されたばかりのチーズを見てうれしくなりました。(別の機会の写真をお見せします。)その後で、やぎのいる畜舎へ移動しました。

ブーゴーさんと同じくやぎが自由に外に出ることが出来るようになっています。どのやぎも体がくびれて締まっていて健康的でした。

天井が高く、窓もたくさんあって風通しがとてもいいです。動きが活発でどのやぎも元気そうです。また、とても人間に慣れていて、日頃から LEBOEUF DALONNEAU さんに可愛がられているんだなぁと思いました。

農場の回りの風景。高い山はなく、どこまでも続く平原です。

LEBOEUF DALONNEAU さんは、140頭のやぎを2人で世話をしながらチーズを作って出荷しているそうです。出荷は、2、3軒の農家と一緒にして量を揃えて、大きな数の注文にも対応できるようにしているのだと思います。取材が終わり、サントモール・ド・トゥーレーヌAOCを買って帰りました。ホテルで早速食べましたが、なるほど見てきたとおりの素晴らしい味でした。いろいろなミルクを混ぜて一度に大量に作られたサントモール・ド・トゥーレーヌAOCとは、全く別のチーズと思うほど、作り手によって味が違うのだと再度認識しました。


サントモール・ド・トゥーレーヌの町とやぎのチーズを作る農家