| TOP |  お買い物方法 |  07フランス・ロワールのやぎのチーズの旅日記 |

フランス・ロワールの農家エマニュエルさん(Emmanuel Melet)のやぎのチーズ工場を訪ねます。



4月13日(2007)、今朝8時にホテルを出て、薄明かりの中をロワール川に沿って平行に走る高速道路を南下しました。一時間ほど走ると今回行く農家がある町、Port-Aubry に着きました。エマニュエルさんはおじいちゃんの代から農家をされていますが、彼が1981年にチーズを作るようになったそうです。チーズの他にも観光客が来てチーズを作る様子を見学できるようにしていたり、牧草地に隣接する場所にバンガローを建てて宿泊が出来るようにしたり、レンタル自転車を用意していたりなど、買うだけではなく来て見て動物と触れ合ったり農家の生活を楽しめる場所にしています。こうしたお陰で、今ではフランス各地からやって来る観光客で連日賑わっている観光スポットになっています。そして、チーズ工房の隣には以前は羊と牛を飼っていた場所に直売店も営業していて、とてもかわいらしい奥さんが切り盛りしています。

ご主人のエマニュエルさんと奥さんのご一家。おいしいお昼ご飯も一緒に頂きました。

到着して何から見たい?と聞かれたので、搾乳の様子を見せてもらうことにしました。次に畜舎でのやぎの生活の様子を聞きました。この時期は出産が多く、赤ちゃんやぎも5、6頭いました。茶色い毛をしたアルピーノ種と白い毛のザーネン種の2種類を飼育しています。とても人間になついている様で、私達が行っても寄ってきます。やぎは目が合う動物といいますか、とても観察力のある動物で心が通じる気がします。やぎなら飼ってもいいと思います。(一方、羊は目が合いません。^^))やぎの他にもこの畜舎にはロバや子豚もいました。

やぎが住む畜舎。この大きさの畜舎が全部で3棟あり、合計で400頭のやぎが飼育されています。

上の畜舎の隣には、作ったチーズを直売する店があります。ここでは、クロタン・シャビニョールとカブリ、サントモールやコーンなど4、5種類のやぎのチーズを作っては直売しています。チーズの他にもジャムやはちみつ、サラミやソーセージ、ワインやビールやリキュールなどの酒類もあります。また、クッキーなどの焼き菓子や野菜や豆などもあり、地元産の食料品を集めた魅力的なお店でした。取材の後で私達も買い物を楽しみました。スーパーには無い品質の高いものが揃っていました。

チーズの直売店が工房に併設されています。古い大木の梁があってもとても温かい感じのするお店です。

店の外には、池がありアヒルやカモが泳いでいます。先ほどちょうど車でカナル(鴨)を運んできたようで、新たな仲間が増えました。観光客はもちろんのこと、地元の介護施設に入っているおじいちゃんやおばあちゃんが、こうした動物と触れ合うためにマイクロバスでやって来るそうです。柵越しにロバや馬にえさをあげたり、手でなでたりしているうちに、顔に明るい表情が現れてきます。エマニュエルさんはいい仕事をされているなぁと思いました。

チーズの工房と直売店の他に池もあります。アヒルや鴨もいます。隣にはロバや馬もいます。子豚や孔雀もいて動物園に来るようにお客さんが集まって来ます。

今は奥さんと4人の子供達のうち、下の娘と息子さんの2人が一緒に仕事をして暮らしているそうです。毎日家族と一緒に働き、毎食一緒にご飯を食べているので、とても幸せだとおっしゃったことが印象的でした。フランスでは、田舎が美しく、今でも人々が生き生きと暮らしているのが素晴らしいと思います。農業が産業としてきちんと機能している気がします。日本と違い田舎にいても自然を相手にして働いて生きて行けるのです。また、来たいと思うほど素晴らしいご家族でした。


フランス・ロワールの農家エマニュエルさん(Emmanuel Melet)のやぎのチーズ工場を訪ねます。