ロジ・ド・フランス（BOURGUEIL)の夕食には、素晴らしいチーズプラトーが付いて来る。

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４月１８日（２００７）に泊まったのは、シンノの北を流れるロワール川の対岸の町、ＢＯＵＲＧＵＥＩＬのロジ・ド・フランスです。L'ECU DE FRANCE という名前のホテルですが、ここの夕食のメニュにあるチーズプラトーが、とても素晴らしかったのでご紹介します。では、下の写真をどうぞ。こんなにたくさんの種類のチーズを用意しているなんて、めったにありません。

チーズプラトー。１５種類ほどのチーズがタイプのバランスも良く並んでいます。また、どのチーズの状態もとても良いです。

しかもこのメニュは、１４．５ユーロなのです。内容は、前菜（ビュッフェで好きなものを選べます。）とメイン（肉か魚の一つ）、チーズ、そしてデザートの４品です。パリなどの大都市では高額な料金のレストランでのみ、こうした多種多様なチーズプラトーが出されてはいますが、金額を考えると当たり前です。そんな非日常にしか行けないようなレストランではなくて、気軽に食べられる料金設定のメニュでこれほどのチーズプラトーが出るのが素晴らしいのです。フランスのチーズを輸入して日本で同様のサービスすれば、自ずとお値段も高くなりますし、それは１万ｋｍも離れたところで食べるのですから仕方の無いことだと思います。なのに地元フランスでも特にパリなどの大都市では、自国のチーズやワインを提供しているにもかかわらず、値段が高い店が多い様な気がしてなりません。そういう意味でも、この町のこのレストランは、地元にやって来たからこそ味わえる料理と値段が素晴らしいと思うのです。ロジ・ド・フランスは、フランス国民に愛されて、今や３，０００店舗のネットワークがあるそうです。そして、このレストランは、これほどまでに良い状態でチーズを提供出来ているので、とても回転の良い店だと思いました。

駐車場で車を留める時に挨拶した老夫婦。二人だけで夕食を食べに来ていました。７０歳を過ぎてもおしゃれをして二人で外食に行くような老人に私も成りたいです。

結局、私達が食べたのは、２個ずつです。プーリニィ・サンピエール、クミンのオリヴェ（クーロミエの様なチーズ）、トム、そしてブりアサヴァランの若い状態に似た牛乳のチーズでした。エポアスもブリーもセル・シュル・シェールもありました。何個でもいいのですが、もうお腹が一杯だったので、２個にしました。

以下に私が食べたメニュのお料理を紹介します。前菜は下の写真のように自分の好きな物をお皿に盛って食べました。今が旬のホワイトアスパラガスのマリネとテリーヌとクスクスが美味しかったです。

メイン料理は、牛肉のソテーにしました。付け合せの芋とさやインゲンときのこが脇役というより主役というほどの美味しさでした。（どのメニュも野菜が多いので、この１週間のお通じもいい感じです。）

牛肉は中位の焼き加減でお願いしました。ほとんど生の様な肉を食べているお客さんもおられます。

チーズはメインのお料理の後に出ました。それまでは、テーブルにパンが置かれています。チーズを食べ終わるとパンも下げられて、係りの人からデザートは何にするか？と聞かれたので、ヴァニラとピスタチオのアイスクリームを注文しました。ゆっくりと２時間近くをかけてよく噛みながら食べたので、残さずに全部食べることが出来ました。ワインは、二人でピッチャーの小さいサイズ（２５０ｍｌ）で十分楽しめることが分かりました。食べ過ぎず飲み過ぎず、毎食を美味しく食べられるようになりました。話すことがたくさんあるので、二人で過ごす食事の時間がとても楽しいです。

フランスではこうした素晴らしい内容のメニュを低料金で提供するレストランがあります。またレストランにおじいちゃんとおばあちゃんが二人で食事に来たりする事があるのが素晴らしいです。息子や娘に連れられて来るのと違い、高齢者自身が自分達だけで、来たいと思う欲求に驚きと尊敬の念を抱きます。その為にも良質な食品を出来るだけ買いやすい値段で提供することは、とても意義深いことだと改めて思いました。ただおいしいだけではなくて、いろいろな年代の人が自分に合うレストランを持っている事がフランスの食の奥深さの一つなんだと感じました。先日、１ユーロが１６２円を突破したとネットのニュースで知りましたが、チーズマーケットでもさらに値段を抑えて提供していきたいと思いました。やっぱり、多くの人に日常から少しの量でも美味しいものを食べて欲しいですから。

ロジ・ド・フランス（BOURGUEIL)の夕食には、素晴らしいチーズプラトーが付いて来る。