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チーズの協同組合ONETIKにミルクを供給している農家を訪ねました。ペイ・バスク地方 2007年8月



8月16日(火)(2007)の午後2時、チーズマーケットで輸入している羊のチーズを作っている協同組合(ONETIK)にやってきました。ここで作られているオッソ・イラティーAOCが、ともて美味しいので、その作り方などを知りたいと思っていました。幸いな事に去年のパリで開かれたSIAL(食品見本市)で輸出マネージャーのステファノさんにお会い出来たので、今回の訪問が実現しました。さて、今日はこの協同組合の一員で羊のミルクを生産している農家、ベニャータさん宅に伺うことにしました。

3代目のベニャータさん。お子さんが皆女の子なので、跡を継ぐ者がいないと笑っていました。

まず、驚いたのが、羊の行動です。ベニャータさんを見ると一斉にこちらに歩み寄ってきました。そして、みな顔を上げてこちらを見ています。羊が一頭ずつ違う行動をとるのはとても珍しい気がします。

ここの羊は、個性があって人なつっこくて普通の羊とは違います。

畜舎の中には、昨年の11月に生まれた若い羊が飼われていました。同じくこちらの羊も扉を開けるベニャータさんを見るなり、「ベェー。」と鳴きながらこちらに歩み寄ってきます。やっぱり、日頃から可愛がっているのでしょう。羊は群れてお互いに体を寄せ合って下を向いている事が多く、下の写真のように顔を撮る事がとても難しいのですが、ここではうまく撮る事が出来ました。

やぎならこのように顔を上げて、人を見て観察しますが、羊がこのような行動をとるのはあまり見たことがありません。

この後、羊の畜舎を見て、日頃何を食べているのかについてもお聞きしました。羊はやっぱり野山に生えている草が好きで、その次には刈り取ったばかりの草が好きなようです。そして、最後には茶色くなった干草を仕方なく?食べるようです。コーンやペレット(砕いた草を固めたもの)は、大好きな様なので、搾乳の時にご褒美に与えています。これを知っていて羊は搾乳場に我先にとやってくるのかもしれません。

美奈子店長が羊になって搾乳のポーズをとってくれました。

この後、ミルクの品質を管理する為のいろいろな工夫をお聞きしました。搾乳毎にミルクが通るパイプやタンクを洗浄したり、殺菌消毒したり、温度も指定の温度になるように管理しています。そのサポートをONETIK側でも行っていて、農家を回って指導しているとの事でした。

ONETIKのステファノさんは、メールを出してもすぐに返事をくれます。

ステファノさんは、英語が話せるので、今までの旅の中で不明な点がいくつかあったのですが、今回でそのほとんどは明らかになりました。明日はいろいよオッソ・イラティーの製造工程を見学することになっています。朝6時半、工場に着く約束をして別れました。

チーズの協同組合ONETIKにミルクを供給している農家を訪ねました。ペイ・バスク地方 2007年8月