| ＴＯＰ |  お買い物方法 |  フランス・フランシュコンテ地方のチーズ旅日記 |

ランジス市場で何度も会うと新たな可能性（チーズ以外の食料品の輸入）を生みます。



９月１４日（２００６）朝９時からランジス市場に秋冬のチーズを探しに行きました。今回はチーズ卸のいろいろな人と再会を果たし、新たな可能性を感じました。では、その様子をご覧ください。

まずは、長男の出産から半年、仕事に復帰したヴァネッサさんです。彼女は英語が堪能なので、困ったことがあると度々札幌から電話をかけて聞きました。これで次の赤ちゃんが生まれるまで、また電話をかけられそうです。余談ですが、この会社にも４０代や５０代の女性が数多く活躍されています。日本では出産や結婚と同時に辞職せざるを得ない会社が多いと思いますが、フランスでは労働者の権利が法律でしっかりと守られています。産休や育児休暇も認められています。とても良いことだと思います。

ヴァネッサと美奈子店長。おみあげに帽子を頂きました。

下の写真の男性はマイケルさん。いつも注文を出す時に彼のメールアドレスに送っています。英語も話せるので、助かっています。お願いした事は、すぐにぱっとやってくれるのが素晴らしいです。今回の訪問時に、多くのメーカーのモンドールの入荷が延期になると聞いて、グリッロ社のモンドールを追加発注したいというとすぐにメーカーに電話をして来週に入るように手配してくれました。とても頼もしい人です。

陽気なマイケル。穏やかなお兄さんです。

下の写真の男性は、イヴさんです。ヴァネッサが通訳して、美奈子店長と明日から行くフランシュコンテ地方でお勧めのメーカーは何処にあるのかを道路地図（ミシュラン社製）を見ながら教えてくれました。このイヴさんからチーズの状態の見分け方など多くの事を学びました。年に何度もフランス各地を回って、おいしいチーズを作っている人を探して、良い仕入れが出来るように常に活動していらっしゃいます。

イヴさんは私のチーズの先生です。

今回、新たな進歩がありました。何とその場で欲しいと思ったチーズをチーズマーケットのパレットの上に載せて来週まで取り置きしてくれることを快諾してくれたのです。これまでは、ランジス市場から帰った後にメールで欲しいチーズを知らせていたのですが、それだと既に別の人に売れてしまい、買うことが出来ないことが度々あったのですが、この方法なら確実に輸入することが出来ます。美味しいそうなハート型をした白カビのヌーシャテルややぎのチーズを見つけました。詳しくは９月２３日頃にお知らせできると思います。

マイケルがチーズマーケット用のパレットをくれました。どれもこれも欲しいチーズです。

そして、今回手に入ることになったグリッロ社製のモンドールです。一箱に１０個入っています。ネット店のお客さんはもちろん、札幌の飲食店さん達からも多くの注文を受けていて、入るかどうか心配でしたが、これで一安心です。

グリッロ社のモンドール。良い状態で入荷していました。

もう一つ、いいことがありました。いつもチーズをパリから札幌まで飛行機で運んでくれる運送会社のパトリシアさん。今回は彼女がホテルからランジス市場までの送迎をしてくれたのですが、お昼ご飯に誘ってくれました。それはとてもおいしい牛肉のステーキを頂きました。帰り際に、レストランにいた彼女の友達を紹介してくれたのでした。彼の名はデニスさん。デニスさんはフランスのジャムやチョコレートやオーガニックワインなど、チーズ以外のいろいろな食料品の輸出を手掛けている会社の社長さんだったのです。名刺を頂いたので早速私もメールを送って、今後のことを相談しました。ひょっとすると年末までに何かまたおいしいものが輸入できることになりそうです。

やっぱり、こうして出掛けると新しい出会いが必ずあります。ずっと札幌にいては、得られる情報にも限りがあります。行動することが大事なのです。一方でフランスに何度もやって来るのは容易なことではありません。多くの時間もお金も必要ですし、休めば売り上げも減ります。そして、休業前は超多忙になり、体力があと何年持つかしらん？と思うほど、休む３日間は一日１６時間ぐらいは働きます。休業中に間に合うだけのチーズを札幌の飲食店さんに配達に行く為です。休みで不便をかけるので、彼らの要望は出来る限り何でも聞いてあげたいと思って配達しています。こうしたいろいろな事を乗り超えて、ようやく出かけられます。しかし、年に何度も海外に出掛ける事で、チーズマーケットが年々魅力ある店に成っていると感じています。そう思うのは、こうした新しい出会いがあったり、いろいろな人との関係がより深まっているからです。こうした人付き合いが、よりおいしいチーズの輸入になっているのです。人と会う事は仕事でも私達の生活でも豊かにしています。また仕事以外の話でヴァネッサの結婚や出産などを知ると、あー同じ時代を一緒に生きているんだぁと思えてきます。出会って話を聞いて、それがこの仕事へのやる気も増やしていますし、この仕事をやっていて良かったなぁ・楽しいなぁと思えてくるのです。今回の旅は、早くもよい手ごたえを得ました。とても充実したランジス市場の訪問となりました。


ランジス市場の新たな出会いがチーズ以外の食料品の輸入を可能にしそう。