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モンドールの外皮に使うエピセアの木を探しに森へ(フランシュコンテ地方・サンポアン湖)



9月19日の朝サンポアン湖に近い町の Michelin のチーズ工場を訪ねました。お昼ごろ、ミシュランの方と一緒に森へ行き、モンドールの外皮に使われているエピセアの樹皮を採取する様子を見にました。本やパネル展示では見たことがありましたが、実際に目で見るのは初めてでした。森に着くと先に仕事をしていたBailly(バイエさん)が待っていました。

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モンドールにはエピセアの樹皮を使います。エピセアとよく似た針葉樹にサパンがありますが、サパンを使うとモンドールがとても赤っぽくなるそうです。まず、下の写真のように一番外側の皮を道具を使ってそぎ落とします。

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皮が無くなった部分をノミの様な道具を使って、帯状に切り出します。500gのモンドールと2kgのモンドールでは外周の長さが違うので、切り出す樹皮の長さも変えて切り出します。

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樹皮を切り出したエピセアは、木材加工場に運ばれて、木材に加工されて家を建てる時に使われています。つまり、木材にする時に捨てる樹皮の部分を有効活用して、モンドールに使っているわけなのです。下の写真で美奈子店長の後ろにある大木は、樹齢80年ぐらいだそうで、とても太いものでした。

美奈子店長と切り出されたエピセアの大木。

森の中はしっとりとしている空気で、とても清清しいものでした。気が付けば何度も深呼吸をしていました。また、樹皮に鼻を近づけると、木の香りの他にすっきりする様な混ざったいい匂いがしました。この香りがチーズに移ればなるほど、風味豊かなチーズになるとすぐに想像できるほどいい香りでした。でも最初にエピセアの樹皮をモンドールに巻くことを考えた人は、とても素晴らしいと思いました。


モンドールの外皮に使うエピセアの木を探しに森へ(フランシュコンテ地方・サンポアン湖)