ピエンツァの教会の前の広場では、チーズを転がして遊びます。 |
5月9日の朝は、とてもひどい天気でした。雷がなり約束していたオリーブオイルの農家を訪ねるのが出来ないかと思うほどでした。10時半にその農家を訪ね、どのようにオリーブオイルを作っているかや、オリーブの品種、生産量などをお聞きしました。お昼になり、雨も小降りになったので、ピエンツァの町に行きました。 |
町全体が丘の上にあるこの町は端から端まで歩いても15分ぐらいしかかからないほど小さな町です。丘の上にあるので、どこからでも見晴らしが素晴らしいです。この町の中心に教会があり、その前の広場では町の人が羊のミルクで出来たペコリノ・ディ・ピエンツァというチーズを転がして遊ぶそうです。 |
チーズを転がして、上の写真の矢印にある円にもっとも近く止まった人が、ご褒美にチーズをもらえるそうです。 |
さすがにペコリノ・ディ・ピエンツァを買って転がすことはしませんでしたが、チーズは買いました。若いチーズ、熟成期間が長いチーズ、そして、干草かドライハーブで包んだもの、何かの葉で包んだものなど日本では見かけないチーズがいろいろとありました。食べ物で遊ぶことを良しとしない日本人の感覚では、チーズを転がすなんて理解できません。しかし、そうしたことが出来るのも、ここトスカーナ地方が何でも育つほど温暖で緑豊かな土地であるからかもしれません。2度訪れたシチリア島では、内陸側は特に乾燥した砂漠の様な大地が続いていました。こうした豊かさがルネッサンス文化を生んだのだと思います。 |
ピエンツァの教会の前の広場では、チーズを転がして遊びます。 |