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エールフランスのビジネスクラスのお食事(セレクションチーズ編)



さて今回は、エールフランスの特選チーズについてのお話です。これまでに前菜とメインのお料理を頂きました。このようなコース料理の場合には、デザートの前にチーズが出されることが多いです。事前に渡されたメニュによると、それは「特選チーズ」と仰々しく書かれていたので、一体どんなチーズが出てくるのか?と興味が沸きました。でも、以前乗ったKLMのビジネスクラスの場合には、日本のスーパーで並んでいるようなチーズだったので、果たしてどうかなのかなぁと思いました。また、これまでフランス各地でいろいろなレストランでチーズのサービスを見てきた経験から、今回出てくるチーズを予想してみました。・・・さて、実際に運ばれてきたチーズは下の写真の通りですが、それらの名前は何でしょうか?


エールフランスのセレクションチーズ。


正解は、上から順にフルムダンベール、サンネクテール(農家製)、カマンベール(殺菌乳製)です。如何ですか?何個正解だったでしょうか? ではこれから下にあります9枚に写真を見ながら、これらのチーズを頂いた時に気が付いた事をまとめてみます。


 

1.この写真と2の写真を見比べると、1のチーズの断面にはトレーの跡のような紋様が付いているのが見えます。つまりこのフルムダンベールは、カットされた後にトレーなどの上に置かれてしばらく経ったものだと分かります。

 

2.蒸れて味が変わってなかったので、良かったですが、出来れば手間を惜しまずに、元の2kgのサイズから切り分けたわけたチーズを提供した方がいいと思います。

 

3.サンネクテールなどのセミハードチーズは、ハードチーズ同様に外皮を食べませんので、ナイフでそぎ落とします。

 

4.そして、食べたい分だけを切って、口に入れます。

 

5.よく見るとチーズの断面の一部が緑色になっている部分がある事が見えます。そうです、農家製の印である直径3、4cm程の円形のしるしが貼りついているのです。

 

6.その部分をナイフで切り出すと、左の写真のようになりました。

 

7.フルムダンベールなどの青カビも外皮は食べません。このようにナイフでそぎ落とします。

 

8.きれいになりました。このまま食べてもいいですが、青カビのチーズは風味が強いので、次の写真のようにして食べることが多いです。

 

9.そうです、パンにつけて食べるのです。今日もチーズが食べられて幸せでした。本当にありがとうございます。



ビジネスクラスはエコノミーの席よりも高額な分だけ、いろいろな面で快適な旅が出来るようになっています。しかし、チーズやワイン、その他いろいろとおいしい食べ物を味わってきた人には、支払った金額の分に見合う大きな期待をしてしまうと、その現実にいささかがっかりすることもあると思います。でも、それは全ての航空会社が悪いのではなくて、彼らの第一の使命は、安全な運行を保障することであり、それに加えて快適な空の旅を提供することに対して、そのお代を頂戴していると思います。その中には、一人で広い空間を占有できることも大きなサービスの一例だと思います。それを考えますと、チーズやワインの質などはさほど大きな問題ではないと思います。私もこれぐらいでいいのでは?と思います。全ての航空会社が、チーズマーケットのようなチーズを提供していたら、私達の出番がなくなってしまいます。^^)また、現実にはいい仕入先を見つけけないと、良いチーズや良い状態のチーズをお客様には出せません。私達も現在はランジス市場から直取引が出来るようになり、と同時に私達自身がチーズの取り扱い方に熟練してきたからこそ、チーズマーケットのチーズの質は格段に良くなってきたのです。チーズに限って言えば、どんなに仕入れにお金をかけたとしても、それを扱う客室乗務員にチーズの取り扱い方の知識が無ければ、いい状態でチーズを提供することは出来ないのです。でもそんなチーズのことよりも、いつも笑顔でお客さんに接すると事のほうが大切だと私は思います。そういう意味でも、今回のエールフランスの客室乗務員の方達は、テキパキとした仕事をされ、私達に最高のサービスをしてくれたと思います。おいしいチーズは札幌に帰ってからゆっくりと食べたいと思います。とても快適な12時間の空の旅でした。感謝・感謝。


エールフランスのビジネスクラスのお食事(セレクションチーズ編)