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スーマントラン(Soumaintain)村にやってきました。(3月2006)



3月15日(水)の朝9時半にニュイ・サンジョルジュから汽車でディジョン駅に。そこから1時間半走ると、トンネールという町に着きました。スーツケースを引きながら、当ても無く食べ物を探していると、ケバブー屋さんが見えたので入りました。フランスでは、特に田舎では、タクシーは電話をしてもすぐには来てくれません。食べ終わった時(12時半頃)に、お店の人にお願いして電話をかけてもらいました。案の定、ここにタクシーが来るのは、午後2時過ぎとのこと。会う約束は午後2時だったので、大いにあわてました。2時になりタクシーで30分ほど北に走ると、ようやくスーマントラン村に辿り着きました。(村の何処にチーズ工場があるかが表示がないの分かりません。運転手も少し探しました。)畑と林しかない、空がとても広く感じる所でした。
 

す。

上の写真の中央に見える建物が、スーマントランを作っている農家、ジェンヌさんのお家とチーズ工房です。周りは牧草地です。また、こうした農業の村では、道路は土で出来ています。(アスファルト舗装はありません。)風が吹く音と鳥の声しか聞こえないところでした。

す。

上の写真は、牛舎の裏側の様子です。深呼吸をしたくなるような景色です。今日の気温は6度ぐらいあったので寒さも緩み、歩いていても寒くありませんんでした。以下に3枚の写真を見ながら、振り返りたいと思います。


 

1.今回私達の取材に対応してくれたお二人。右がジェンヌさん、左がアンヌさん。この二人でスーマントランを一日にたった120個だけを手作業で作ります。昨年、訪問したノルマンディー地方でカマンベールを作る農家のデュランさんでさえ、一日に300個のカマンベールを作っていたので、120個で生活して行けるのか少し心配になりました。

 

2.2畳ほどの直売店で売っているスーマントラン。6段ある棚ごとに熟成度合いの違うスーマントランが並んでいます。(一番下が若いチーズ)後で試食で私達が食べたのは、上から3段目の「1月28日に作られたもの」でしたが、ちょうど風味の強さがいいものでした。

 

3.チーズ農家といえば、もちろん牛を飼っています。これが楽しみで農家に取材に行っています。ちょうど今週生まれたばかりの赤ちゃん牛(雄)とお母さんでした。オスは売られて肉やハムになってしまいます。



これまでにいろいろなスーマントランを食べたことがありますが、こんなにおいしいスーマントランは初めてでした。どのスーマントランにも似ていない世界で唯一つのチーズでした。チーズマーケットで、これから輸入して日本のチーズが好きな方に喜んでもらいたいと思います。良い餌と良い環境で牛を育て牛乳を生産し、他のミルクを混ぜない・殺菌しない生乳のままで・牛が育った所と同じ場所で・その土地で生きている菌をチーズに生かしたチーズでないと決して出てこない味わいなのだと思います。いろいろなことを考えさせられました。そして、彼女達と出会えて本当に幸せだと感じた一日となりました。


スーマントラン(Soumaintain)村にやってきました。(3月2006)