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旅先でいつでもフルーツを食べるのに便利な持ち物を準備しておけばとても楽しい。(オーストラリアの旅情報2008年)



1月のオーストラリア・クインズランド州(QLD)に行くと、いろいろな珍しいフルーツを食べる事ができます。マンゴー、ライチ、いちじく、パイナップル、バナナ、スターフルーツ、マンゴスチン、パパイヤ、1月じゃちょっと早いけどランブータンなどなど。こうしたフルーツをより新鮮で格安に手に入れるには、スーパーマーケットに行くのではなくて、それらを作っている生産者を訪ねるといいです。

 

でも、何処に行けばフルーツを作っている農家に会えるのか? 初めての土地を旅する人が、そんなことは分かりません。でも、いい方法があります。それが今回の話題です。道端に出ている「フルーツあります。」の看板を見つけることなのです。下の写真には、マンゴーがありますと書かれています。正確には、「RIPE,GREEN,DRIED」とありますので、「熟したもの、若いもの、乾燥させたマンゴー」といろいろある様です。


マリーバ郊外にあるマンゴー農家の看板。農薬の少ない良い畑でした。

もう一枚の写真を見てみましょう。下の写真では、ライチがあるようです。フレッシュとあるので、収穫したばかりのライチが買えそうです。矢印に従って車を進めると、また別の看板があり誘導してくれるので、目的の農家に行けます。私の今までの経験では、主要道路にこのような看板が出ている場合はその農家までは車で1、2分位で着くことが多いです。


ここで初めて冷凍じゃない生のライチを頂きました。瑞々しくて良い香りがしました。

もう一つの看板をご覧下さい。これは、主要道路から脇道に入った所にあった2枚目の看板です。写真ではちょっと見えにくいですが、「1st Left」と書かれています。「最初の角を左に曲がる。」と言うことなので、すぐに見つけられました。


マリーバからアサートンに向かう道中にあるマンゴー農家の看板。ここも無農薬のおいしいマンゴーを売っていました。


今までの3枚の写真のような看板を目印にしながらそれぞれの農家を探すと、下のような売り場があったり、フルーツの選別・箱詰め作業をしている作業場などに行き着きます。そこにいる人に声を掛けて、来た目的を伝えると値段や最低量を教えてくれます。下の写真の農家さんでは、自宅のガレージの中に台を置いて、生のマンゴーとドライマンゴーを売っていました。


飼い犬ものんびりとしています。こういう商売をして暮らして行けたらいいなぁー。


また、下の写真の様に無人販売の小屋がある場合もあります。こういうところでは、買ったフルーツの代金を備え付けの箱に入れて会計します。私は、無人販売所を余り利用しません。それは、一体どういう風にしてここのフルーツが作られてのかを直接聞くことが出来ないからです。やっぱり、農家の人に会って話をしてから買うのが好きです。私の経験では、無人販売よりも、農家の人が自宅の一部で売っている方が、より新鮮で良い物が手に入ることが多かったです。また、値段も安い気がします。


 マンゴーの加工場に脇にあった無人販売の小屋。本業が忙しいのか新鮮さに欠けるフルーツが多かったです。


一方、道路脇に車を留めて、その場でテントなどを設営して店を出して、通行車狙いで売っている農家の人や市場で仕入れた物を売る業者の店もあります。主要国道でケアンズ市内と空港の間、また空港からキュランダの間でもこうした店がいくつもあります。でも、私はあまりこういう店では買いません。それは、スーパーマーケットで売っているフルーツと値段も質もさほど差が無い様に感じるからです。


道端にある店だと買い物する側には、手軽だけど・・・。どうせなら農家の人から直接買ってお互いに利点がある方がいいと思います。


先の例の農家さんの様に自宅のガレージで簡単な売り場を作り、家で生活しながら、お客さんが来た時だけ出て来る方法は自然ですし、何かと楽です。何と言っても売る為に掛かる経費や労力がほとんどないのがいいです。(これはまるで自宅で店舗営業をするチーズマーケットみたい!)一方、こうしてわざわざ主要道路にまで行って店を出せば、お客の車が停まっても停まらなくても、ずっとその場に居なくてはなりません。暑くてもテントの中でじっと我慢です。また開店準備でテントを設営したり、その場所まで自宅から車で行く時間やガソリン代や労力が要ります。また、別の仕事をしながらという訳には行かないので、他人を雇ったりする場合もあるでしょう。こうした事がコスト高につながります。こういう諸条件を考慮すれば売る立場の人はこう考えるでしょう。「こんなに大変なんだから、もっと高く売って儲けたい!」と。こうした理由から安く売ることが出来なくなってしまうと私は考えます。実際こうした道路脇にある店の値段は、農家が自宅で売っている場合よりも高い場合が多い気がします。

 

私にとって旅の楽しみは、何と言いましても人と出会う事。それも農家の人とお話しすることが、とても楽しみです。自然の少ない都市部に住み、消費中心の暮らしをする人達には無い活き活きとした顔つき。そして、何か物を産み出す者に共通した心の豊かさや奥深さを農家の人達には感じるのです。また、今回車で巡ったマンゴー販売の様々なやり方を見た事がきっかけで、新たな発見がありました。同じマンゴーを一体どの様にして売るのか・・・・?それは、人それぞれ。でも、いろいろな売り方があるという事は、売るに当たり、「何に」「何処に」重点を置くのかは、その人その人の哲学を反映していると私は思います。それぞれのやり方の違いを自分で考察していく過程が、自分の商売にとってもとても勉強になるし面白いのです。

 

いろいろな形でいろいろな人と出会い会話をする事で、私の内面は少しずつ磨かれていく気がします。予め形が決まっているパック旅行ではなくて、筋書きの無いこうした旅をすることは、実に有意義な経験を得ることが出来ます。うーん、また旅に出かけよう!^^)



旅先でいつでもフルーツを食べるのに便利な持ち物を準備しておけばとても楽しい。(オーストラリアの旅情報2008年)