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農家民宿志賀では、田んぼに引く川の水で鯉やしじみを育ててお客さんに提供しています。(大分県竹田市 7月2007)



7月17日、お昼ごはんも農家民宿志賀さんで頂きました。ご飯を食べて2時ごろから、奥さんと一緒に田畑を見に行きました。まずは、志賀さんの家のすぐ真下にある田んぼに行きました。稲は緑色が濃くて順調に成長しています。もう少しで開花してその後で稲穂が出来るそうです。

自分で食べる米は自分で作ります。帰る時にこの米も買いました。

下の写真のように田んぼを右に見ながらさらに道路を下ると畑が見えてきました。そして、その畑の脇には水路があります。田んぼに入れる水を近くの川の支流から引いて流しています。水は冷たくとてもきれいです。
 
その水路の右脇には、もう一つ網が掛かった水路がありました。何とここには志賀さんならではの生き物が飼われているのでした。

水路の隣に作られた志賀さんの生簀。ここに鯉が泳いでいるなんて想像がつきません。

何と上流側には、天然の鯉が20匹ほど飼われています。夫である俊行さんが近くの川に行って投網を使って捕獲して、それをここまで運んで飼っているそうです。
 
網をしておかないと近くの猫などに食べられてしまうそうです。この鯉は、鯉のあらいに料理して農家民宿のお客さんに出すそうです。私達も酢味噌で頂きましたが、生臭ささが無くてあっさりとしたおいしい鯉でした。鯉のあらいが食べられるとは、思っても見なかったのでとても嬉しかったです。

農家民宿志賀さんの2日目の夕食で出た鯉のあらいです。

鯉がいる下流の方には、もう少し広い溜り場がありました。ここには、しじみが育っているそうです。うーん、これも驚きました。しじみがこんな山間の村で獲れるなんて・・・。私の今までの常識の無さに唖然としました。鯉やしじみを飼えるなんて、水がとてもきれいなんだと思います。

時代さんと一緒に手を入れてしじみを探しました。とても大きなしじみもありました。

しじみは奥さんが近くの小さな川で自然に育っているしじみを獲ってきて、ここに入れて育てているそうです。朝に出た味噌汁はしじみでしたが、とても美味しかったです。それが地元のものでしかも奥さんが取って来たしじみだったなんて・・・。志賀さん!すご過ぎます。

地元産のしじみ。この味噌汁はとても美味しかったです。

俊行さんの話によると、これからさらに工事をして、しじみを飼っている水槽の下流にわさび畑を作るそうです。天然のわさびがこの川の支流の場所に生育していてそれを移植して育てるそうです。鯉、しじみ、わさびは、全て地元の川や山で自然に育っていたものです。うーん、何と豊かな自然が残る村なんだろうかと思いました。
 
日本では長年、人が地方から都会に向かう流れがあります。それは田舎には魅力が無いとか、いい仕事がないとかいう理由が多い様な気がしますが、この村のように豊かな自然が残されていることに気が付けば、考えが変わるかも知れません。人口が少なく余り開発が行われていない地方には、これほど豊かな自然が今も存在することに、私は同じ日本人として誇りに思えます。
 
そして、その豊かな自然に気付いて、その自然の恵みを上手に活かしている志賀さんの目の付け所が全くもって素晴らしいです。子供の頃からここに住み、父親から川や山での楽しみ方を教わりました。近くの自然を相手にして必要な量だけの恵みを獲り、ただ消費するのでははなくて、自分の労働をもってそれを増やしてします。自然とうまく付き合っている志賀さんが本当に大きく輝いて見えました。日本の田舎には、こんなにも素晴らしい人たちが生き生きとして生活しているのです。志賀さんが住む大分県竹田市古園地区のような「日本の大いなる田舎の素晴らしさ」を知らないなんて、もったいない気がします。ちょっとした休暇を使って日本各地にあるこうした隠れた素晴らしい自然や人間を発見する旅に出かけてみては如何でしょうか?本当にいろいろなことを考えさせられた旅となりました。今では、「日本の田舎も素晴らしい!」と自信を持って言えるのが嬉しいです。


農家民宿志賀では、田んぼに引く川の水で鯉やしじみを育ててお客さんに提供しています。(大分県竹田市 7月2007)