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農家民宿志賀で朝から炭火でヤマメを焼きました。(大分県竹田市 7月2007)



7月17日、朝ご飯を8時ごろに頂きました。昨日はゆっくりと深く眠れたので、7時頃には自然と目が覚めました。今日は、川魚を加工する体験をさせてもらうことになっています。食べておしゃべりをした後、9時頃から魚をさばき始めました。
 
この作業をするのに、夫の俊行さんが台風で増水して危ない川なのに、投網を持って何種類かの魚を獲ってきてくれました。それが下の写真です。地元大分では、エノワ、カマスカ、ヤマトバエ、アブラメと呼んでいる川魚が魚篭に入っていました。この中で、エノワはヤマメと同じ魚を違う名前で呼んでいるようです。今回は、エノワが大きかったので、串に刺して炭火で焼くことにしました。

まだ口をパクパクさせて息をしている川魚。豊かな自然が残っている大分県は素晴らしいです。

はらわたを出してから、下の写真のように串で刺します。開いた口から背骨に沿ってぐぐっと押すと、意外と簡単に尾びれの方まで串が刺さりました。

自営業になってから自分で魚をさばくことも多くなり、上手に素早く出来るようになりました。

串を持ったままで塩をぱらぱらと振り掛けます。塩を振りながら、タイミングよく串を回して、魚の全体に塩がかかる様にします。

塩を振るのは案外難しかったです。塩を平均的に撒くのが難しいのです。

私が魚のはらわたを出している時に、俊行さんが炭に火をおこしていました。網には小魚をのせます。そして、串を刺した大きめのエノワは、網に串を刺して立てた状態で遠火で焼きます。

少年がそのまま大人になったような俊行さん。魅力的な人間でした。

一時間ほどかけて、ようやく焼きあがりました。下の写真のように黒い焦げ目が全くありません。これには驚きました。遠赤外線の力でしょうか?魚の肌の色が焼いたともそのままなのです。奥さんの時代さんが、庭からとうきびを採ってきて網にのせて焼いてくれました。とても甘くておいしいとうきびでした。

炭火焼きは日本の素晴らしい料理法だと実感しました。

あれこれと作業をしていると、もうお昼になりました。奥さんがおにぎりを持ってきてくれました。外のテーブルで4人でお昼ご飯を頂きました。串に刺さった焼き魚をがぶっとかぶりつきました。よく焼けているのにジューシーといいますかしっとりとして、うまみが口の中で広がります。炭火焼というのはなるほど美味しいものだと実感しました。

カメラを向けると笑顔で応えてくれる美奈子店長。きょうも可愛いです。

朝ご飯を食べた後、また昼ごはんの用意をして、また食べる。「時間に囚われず、食べる事をまず考えて、ゆっくりと暮らす。」まるでジャングルに住むオラウータンのような生活リズムというかこの繰り返しが、動物の生活の基本だと、この時私は気が付きました。おいしいものをゆっくりと時間を掛けて料理して、誰にも邪魔されずにゆっくりと食べる。時間に追われる日本社会にいると、ジャングルの動物にとっては何でもないこうした時間の使い方が、とても尊い気がして来ます。私が田舎に行きたくなるのは、こうした普段とは全く違う生活リズムに体をゆだねる事が出来るからかもしれません。志賀さん夫婦は、時間に終われるようなソワソワした素振りを一度も見せませんでした。こうしたゆっくりとした時間の流れや使い方が、体にしみこんでいるのだと思いました。それは、誰からも指図されない自由な仕事のやり方が出来る自営業をされていることが、大きいのではないかとと思いました。あっ、またコーナーが違いましたね。
 
いくら美味しいからといっても、魚を焼くのに1時間も掛けるとは、ある意味とても贅沢な時間の使い方のようにも思いました。こうした時間の使い方が出来るのが、旅に出る一つの魅力だと私は思うようになりました。だから、日程を一杯にして、観光バスで名所や旧跡を数多く訪ねる旅には行きたいとは思わないのです。仕事をうまくやりくりして、お客さんに喜ばれつつ、私も仕事を楽しんで、そしてまた時間を作って旅に出ようと思います。やっぱり、細切れの時間ではなくて、自分の時間が持てる期間を持つことが大事です。・・・人生を楽しむには!


農家民宿志賀で朝から炭火でヤマメを焼きました。(大分県竹田市 7月2007)