農家民宿志賀の食事は、地元の自然の恵みを味わえます。(竹田市古園 7月2007) |
7月16日(2007)の午後7時半、楽しみにしていた夕食が始まりました。農家民宿「志賀」さんのホームページには、「季節の料理でおもてなし致します。」とだけ書かれていました。きっと地元産のいろいろな野菜が食べられると思い、とても楽しみにしていました。 |
普段から私は、絶対に食べないものが多くあります。それは、好き嫌いというものではなくて、体を守る為に必要だと考えているからです。一例を挙げれば、サラダ油を使った食べ物は避けるようにしています。揚げ物はもちろんのこと、炒め物も食べません。カレーや市販のマヨネーズを使ったサラダやサンドウイッチなどなども一切食べません。こうした食べ物には相当な量の油が含まれていますが、自覚なしで摂取している事が問題なのです。こうしたものを避けるだけでも肥満にならないと考えています。(実際に私の体重は、大学生の頃と同じです。別に美奈子さん以外の女性からもてたいとか若く見られたい!なんて思っていませんが、・・・。^^))また、醤油や味噌以外の調味料も使わないようにしています。例えば市販のソースや焼肉のたれ、インスタントの出汁の粉末などは、表示ラベルを見ても、どんな原材料が使われているか完全には分からないからです。また、人工的な味付けがされているほぼ全ての惣菜やコンビニ弁当などの加工食品も買いません。今は三食全てを自宅で調理して食べています。味付けが濃く食べ続けると次第に味覚がおかしくなるからです。これはチーズを販売する仕事をする者としては、重大な問題です。しかし日本を旅すると、こうした食品に遭遇する可能性がとても高くなります。そこで今回の旅でも前もって志賀さんにお電話をして煮物や焼き物などを中心としたお料理にしてもらうようにお願いしてありました。 |
すると下の写真のようなおいしそうなお料理を出してくれました。「わあー、全部好きなものばかりだー。」と言うと、志賀さんも喜んでいました。上からたけのことぜんまいの煮しめ。トマトのサラダ。そしてフキの酢の物と「さつま」という名前の川魚を焼いたものに味噌で和えた調味料がのった冷奴です。(チーズは旅から帰ってゆっくりと食べます。^^) |
これらのお料理を志賀さんの田んぼで作ったお米と一緒に食べ始めると、下の写真の焼き魚が出てきました。ヤマメかと思ったら、この地方では、エノハと呼んでいるそうです。隣にあるのはカボスです。ご主人の俊行さんが、私達が来るというので、直前に近くの川に行って獲ってきてくれた新鮮な魚でした。「どうもありがとうございます。」というとご主人は、「お客さんの喜ぶ顔を見るのがいいんだ。」と嬉しそうです。何と良い人たちなんでしょうか。噛みしめて頂きました。 |
そして、次に出たのが、うなぎの蒲焼でした。しかもこのうなぎは近くの川で獲れた天然のうなぎだそうです。ラッキーなことに近所の友達が、私達の為に持ってきてくれたそうです。俊行さんも前の日から仕掛けをしてうなぎを獲ろうとしたそうですが、もしも獲れない時の為にとお友達に頼んでいてくれたそうです。 |
私は、今までに天然のうなぎというものを食べたことがありまんせんでした。一般に売られている養殖のうなぎと違い身が引き締まっています。脂身もとても少なくて、魚の様な歯ごたえと脂身じゃなくて、魚の肉の味がしました。この天然うなぎ丼にはとても驚かされました。同時に、有り難さで胸が一杯になりました。やっぱり、都会よりも田舎に暮らす人の方が、いいものを食べていると思いました。これはフランスやイタリアでも同じです。当たり前ですが、生産地に近い地域に住む人たちが、新鮮で美味しいものを日常的に食べられるのだと思います。 |
志賀さんの所に来たら、きっといっぱいお話をするだろうと思い、私はおいしいワインを持っていきました。そして、その酒を一緒に飲みながらおいしい食事をして、とうとう12時近くまで話をしていました。 |
日本での農家民宿の歴史はまだ浅いですが、私は旅をする時には農家民宿を利用するのはとても良いと思います。また、既存の設備だけで始めることが出来る農家民宿は、大きな投資も不要でとてもエコロジーな営業方法だと思います。(日本はどこもかしこも規制・規制ばかりで、何かの事業を起そうとしても、お金が掛かることが多いですが、この農家民宿は申請手続きや営業許可を受けるのも、一般的な旅館やホテルよりもずっと簡略化しているようです。)旅先でその土地の人の話が聞けて、地元のお料理を味わえて、料金も格安で・・・農家民宿は素晴らしいです! |
農家は、自然を相手にする自営業者なので、私の目標となる存在の職種です。時間に追われないで自分が主体的に行動して働くその姿には、参考になることが多いです。またそれは、都会で大勢の人の中で働く人達にとっても魅力的に写ると思います。日々を都会で暮らしながら働き、そして、時々田舎の空気を吸いに行く。そんな時、志賀さんの様な心温かい人に出会うと、「生きているって楽しいなぁ。」と実感できます。都会と田舎と一方にだけ留まるのでは無くて、こうした場を利用してお互いが都会と田舎を行き来すればもっと別の見方が出来るようになると思います。例えばそれは、「都会で暮らす人の食べ物を支えているのは、田舎で生産するこうした農家の人たちだ。」ということを身近に感じられる様になります。そして、日本中を開発して都市化にする事がいかに愚かな事かを考えるきっかけにもなると思います。都市部もあり、田園地帯もある。こうしたバランスが大切だと私は思います。 |
志賀さんの話によると、四国からフェリーに車を積んで毎月必ず泊まりに来るお客さんがいるとの事。なるほどその人の気持ちが良く分かります。札幌に住む私でも、季節ごとに行きたくなるなぁと思うほど素晴らしい農家民宿でした。秋と冬はキジやイノシシ鍋が出るそうです。また行ってみたいです。 |
農家民宿志賀の食事は、地元の自然の恵みを味わえます。(竹田市古園 7月2007) |