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地方発送したり、道の駅にも出荷します。大分県九重町松木地区の吉武農園(9月2007)



9月10(月)は、吉武果樹園で梨の出荷作業を体験しました。吉武さんは、9月から12月にかけて何種類もの梨を収穫しています。それらを主に市場や道の駅に出荷しています。その他には、吉武さんに電話やFAXで梨を注文してくれるお客さんが毎年いるそうで、クロネコヤマト便や郵パックで地方発送もしています。今日は、これらの作業の様子について写真を添えてお伝えします。
 
夫の孝司さんが梨園から収穫してきた梨を作業場に運んできました。たっぷりと入ったオレンジ色の箱(コンテナ)がとても重そうに見えます。箱から梨を1つ1つ手で持って、被せてある紙袋を剥がして梨を取り出します。次に鋏で梨の軸をへそに収まる程度に短くカットします。その時に梨の大きさや表面に傷が無いかを見ながら、大きな台に並べていきます。

有袋梨の袋を剥いているチーズマーケットの美奈子店長。今日も可愛いなぁー。

次に吉武喜代子さんが、台の上にある梨の中から地方発送に適した梨を選びます。それらを発砲スチロール製のトレーに載せていきます。地方発送用の梨は、特に注意を払っているそうです。何故なら、輸送に数日かかる為に、その間に梨が傷んでしまうとお客さんに申し訳ないと考えているからです。これを聞いて私達と同じだったので、とても嬉しかったです。私達も遠方のお客さんに販売する地方発送だと、もしも問題が起きてたとしても、遠方故にそれを解決するのが大変なので、極力そうした事が起らないようにと細心の注意を払ってより良いチーズを選んで送っているのです。梨の場合は、表面に少しでも傷があると、それが数日経つと大きな傷に広がってしまうから表面は良く見て選んでいるとの事でした。

少しの傷があっても地方発送には適さないと選び抜いた梨を送っている吉武喜代子さん。素晴らしい方です。

トレーに入れた梨はサイズごとに積み上げておきます。そして、それぞれのお客さんの注文通りのサイズであることを確かめて、箱詰めに作業を行います。後は箱の表面に発送先の伝票を貼り付けて、出荷作業は終わりです。次に道の駅に持っていく梨の出荷準備に取り掛かりました。

全て手に取り、よく梨を見ながら手作業で進めていきます。だから買う側は安心できます。

サイズが揃っていない幾つかのなしを同じ位の重さになるように、ビニールの袋に入れて行きます。口をテープで留めて完成です。出荷数を伝表に起して、軽トラックに積み込みます。

吉武さんの梨は、有袋のなしなので、農薬も余りかかっていないのです。道の駅で売っている吉武さんの梨を見つけたら、買いでしょう!

吉武さんが梨を袋に詰めている時、美奈子店長は道の駅に来たお客さんに食べてもらう試食用の梨を準備していました。梨の皮を剥き、一口サイズに切ってから、タッパーに入れていきます。やっぱり商品の前に試食が置いてあると、気軽に味見が出来るので、売れ行きも上がるそうです。

試食の準備は、とても大事です。

吉武さんの様に、今や農家でも作った農産物を全て市場に出して、「はい、おしまい!」ではなく、生産者自らが、自分で売り先を見つける努力をしています。こうすることで、一年間の労働に見合う正当な売り上げを頂くことができるのだと思います。市場の値段は、ジェットコースターのように年間で変動が激しくて、安い時には泣きたくなる様な値段になることもあるそうです。こうして、地方発送や道の駅での販売など市場を通さない販売ルートを持つことで、少しでも安定した収入を得ることが出来ます。それと同時に消費者もより新鮮なものを格安で買うことが出来るので、生産者と消費者がなるべく近い距離で取引が出来る道の駅や地方発送は、とても良い方法だと私は思います。
 
また、吉武さんは作る側からもう一つ地方発送の良い所を教えてくれました。それは、お客さんから直接、「おいしかったわ。」という声が聞けることです。それを励みに春になるとまたやろうという気持ちが湧いてくるそうです。これほどに手を掛けて育てた後、その中からさらに選び抜いた梨だけを届けてくれて、しかも生産者価格で買うことが出来る吉武果樹園の地方発送は、お得だと私は思いました。こうした生産者からの地方発送は、これからますます流通の一つの大きな柱に成っていく予感がしました。
 
吉武さんの梨を地方発送してもらいたい方は、こちらからどうぞ。


地方発送したり、道の駅にも出荷します。大分県九重町松木地区の吉武農園(9月2007)