| TOP |  通販方法 |  会社案内 | チーズマーケット社長の生き方 |

自営業の長所、いい点、素晴らしいことは、家族とずっと一緒に居られること。



チーズマーケットという店を出して、この仕事を創めて良かったことはいろいろあります。中でも最も良かったのは、自分が大きく変わったことです。特に妻である美奈子のことをより好きになったことです。結婚して15年になりますが、結婚前や新婚当時よりも今の方が好きかもしれません。別に以前は好きではなかった訳ではなく、時間をかけて相手の良さをより多く知ったからだと思います。最大の原因は、自営業になったことで一緒に生活する時間が格段に多くなったからだと思います。つまり、愛情は時間に比例して大きくなっていくのだと思っています。

私が教員をやっていた時には、自営業のことやその生活ぶりは分かりませんでした。その当時の私では、「男は仕事、女は家庭。」という漠然とした考えがあったようです。人生の中では仕事が一番大事なことで最優先させるものであり、逆に家族と一緒に過ごす時間が重要だとは余り認識していなかったと思います。それに毎日妻と一緒に仕事をするなんて息が詰まるのではないかと勝手に思っていました。いくら好きで結婚をしたからといっても、毎日ずっと家で一緒に居るとさすがに飽きるんじゃないかと。それにずっと一緒に居ると、もう話すことが無くなるんじゃないかと・・・。
 
でも、それは大きな間違いでした。実際にずっと一緒にいても、そんなことは全くありませんでした。当時教員だった私と家事をやっていた美奈子は、自営業になったことでお互いの仕事や家族としての役割が大きく変わり、それは生活そのものが大きく変わったことを意味しました。生活スタイルが変われば、人生の考え方や相手の見方も変わるきっかけになったのです。相手の事をより理解するには、一緒に居る時間が多く必要だと分かったのです。つまり、以前の私達の様に多くの日本人の夫婦の生活スタイルでは、結婚してから年数が長くなればなるほど、お互いの距離が離れていたと思います。

CIBUS2006出会ったボッタルガやツナを生産する会社のお嬢さん。現在、輸入の交渉をしています。(MAY 2006)


今では、三食を自分達で作り時間をかけてゆっくりと一緒に食べています。話すことがないなんてありません。どんどんいろいろなことが沸いて出てきます。「おいしいけどどうやって作ったの?」「もっと食べる?」「夜は僕が作るからね。」「買い物に行くけど、何か欲しいものある?」・・・それは一緒に居ることで共通の話題があるからに他なりません。

しかし、TVなどでは今の私には全く理解できないことが話題になっていたりして悲しくなることがあります。「夫婦で共通の話題がない。」と。特にひどいのは、「旦那は給料を持ってくるだけで、あとはなるべく留守がいい。」なんていうものです。それを聞いて笑っていた過去の自分が情けないと思いました。日本では、夫は会社を中心とした生活。妻は子供を中心とした家での生活。一日の生活のほとんどで、妻と夫の接点がないのです。これでは好きで結婚して一緒に暮らしているとは言えないと気が付いたのです。日本の多くのご夫婦は、どちらかの仕事が厳しくて、お互いの生活が重なって行かないのだと思います。これではもはや愛し合っているという状況ではないようです。しかしその一方で喜ばしいニュースもあります。価値観が変わりつつあり、日本でも「家族が一番大事。」とする意識が高くなりつつあるようです。今私は、44歳。50歳になっても、60歳になっても、「妻の顔が見たいから、今日も早く家に帰りたいっ!」と思うような男性でありたいですし、そうした男性がもっと増えるようになることを期待しています。その為には一緒に居ることができる時間を確保することが必要だと思います。そして何歳になってもお互いを尊敬して愛し合えるような熱い関係が続く夫婦がもっと増えれば温かい社会になっていいなぁと思います。
 
人生を楽しむためには、好きな人と一緒にいることが何よりだと思います。たくさんのお金よりも・・・。これからも一緒にいられる時間を確保して美奈子と人生を一緒に楽しみたいと思います。チーズマーケットは二人が協力しないとやっていけない仕事です。いつものお客さんに喜んでもらえるように、残り20年をがんばります。



自営業の長所、いい点、素晴らしいことは、家族とずっと一緒に居られること。